トロイの木馬とマルウェアが猛威を振るう
Androidを標的にした、トロイの木馬の「Hummer」とマルウェアの「HummingBad」が猛威を振るっています。
Hummerは、感染すると端末をroot化して管理者権限を奪取し、ユーザに気付かれないように広告を表示して不正収益を得たり、不要なアプリをインストールします。警告を発しているCheetah Mobileによれば、1日あたり最大140万台の端末が感染することもあるようで、確認されたトロイの木馬では最も猛威を振るっているとしています。
Hummerの最多感染地域は、インドやインドネシア、トルコとされています。
同社が公開している国別の感染端末台数ランキング上位25には、幸いなことに日本は含まれていません。
これが厄介なことにHummerを検知・駆除できるアンチウィルスアプリの数が少ないようです。Cheetah Mobileが提供している「CM Security」や「Clean Master」は対応しているので、気になる方は試してみることをオススメします。
もう1つのHummingBadは、Hummerと似ており端末をroot化して、広告表示を行いクリックをすることで不正収益を得るマルウェアです。イスラエルのセキュリティ企業Cheek Pointによれば、8,500万台の端末が感染しているとされています。同社によれば、これに感染すると、端末を工場出荷状態に戻しても削除できないとしています。
HummingBadの最多感染国は、中国とインド、フィリピンとされており、1日あたり最大5万台の端末が感染していると言われています。幸いなことに、同社が公開している国別の感染端末台数ランキング上位20に日本は含まれていません。
HummerとHummingBadともに、ユーザに気付かれないように広告を表示して、これをクリックすることで不正収益を得ています。それぞれ、1日あたりの収益がHummerは500,000USドル、HummingBadは100,000USドルと言われています。
毎度のことですが、ユーザは不審なアプリをインストールしないのが一番の防御策です。
日本のユーザは、セキュリティに対する知識を身に付け、自衛策なども徹底してきているのか、HummerとHummingBadの感染国に名を連ねることはありませんでしたが(相対的に見れば数が少ないだけかもしれません)、Androidを安心して使えるプラットフォームにするためにも、感染国上位のインドや中国なのユーザに対しては、プラットフォームホルダーによる啓蒙活動が必要なのかもしれません。
Y!mobileが国内にAndroid One端末を投入
Y!mobileがAndroid Oneを搭載するシャープ製のスマートフォン「507SH」を7月下旬に発売します。
Android Oneは、2014年に開始された端末開発プログラムで、決められたスペックのハードウェアに対してGoogleがAndroid OSを提供する取り組みです。低価格版Nexusと言えば分かりやすいかもしれません。OSのアップデートは、Googleによって行われるので、18ヵ月の間に1度のOSバージョンアップと2年間のソフトウェアアップデートが保証されます。
507SHのスペックは、Android 6.0を搭載しており、5インチ1,280×720ピクセルのIGZO液晶、Snapdragon 615 1.5GHzオクタコアプロセッサ、2GBのメモリ、背面に1,310万画素、前面に500万画素のカメラ、バッテリー容量は3010mAhとなっています。
他のAndroid Oneと違うのは、防水・防塵の他にワンセグにも対応しており国内事情を反映しています。
各国で投入されるAndroid Oneのハードウェアは統一スペックなので、あとに続くメーカが出るとすれば、507SHと同じスペックになることが考えられます。
ホーム画面のGoogle Nowページがアプリから利用可能になる?
Nova Launcherの開発者でもあるKevin Barry氏が自信のGoogle+で、現在はサードベンダのアプリからアクセスできない、ホーム画面のGoogle Nowのページが近い将来はアクセスが可能になるのではないかと報告しています。
これは、ソニー製のホーム画面アプリのベータ版で、Google Nowページにアクセスできていることが発端になっています。ソニー製のホーム画面アプリがアクセスできているのは、OEMが提供しているシステム組み込みアプリ向けに限定公開されたか、ソニー向けにライセンスされたのではないかと推測しています。また、近い将来はAPIが公開される可能性もあるとしているので、ホーム画面アプリの開発者は動向に注目してください。
今週は、このあたりで、また来週。