国内でもAndroid Autoの展開が開始
7月13日にGoogleは、自動車向けプラットホーム「Android Auto」を提供開始しました。
Android Autoは、Google I/O 2014で発表されて、2015年から米国で展開していました。日本は、長らく待たされることになりましたが、ようやく展開が開始されました。競合のApple CarPlayは、先んじて提供されていたので、ようやく国内でも両雄がそろうことになり、スマホをコアとしたインフォメントシステムが盛り上がりそうです。
車載機と対応車種
あと付けできる車載機は、パナソニック Strada CN-F1Dが唯一です。市場価格は12万円から後半から17万円前半の価格帯です。
日産はディーラーオプションとして、MM516D-L/Wを発売しています。エルグランド、エクストレイル専用のMM516D-Lが29.8万円、汎用モデルのMM516D-Wが22.8万円の設定です。
これは、Android AutoだけではなくCarPlayにも対応しています。また、ディーラーオプションなので購入後でも装着できます。
対応車種は、Audi Q4/Q7、VW Polo/Beetle/Golf/Golf Touran/Sharan/Passart/Tiguan、ホンダ アコードハイブリッドLX/EX、MASERATI Quattroporte/Ghibli/Levanteで、4メーカー13車種となっています。
対応アプリが必要になる
Android Autoを使うには、これに対応した車載機を搭載している必要があるのと、スマホに専用アプリをインストールする必要があります。
車載機とスマホはケーブル接続です。Google I/O 2016では、ワイヤレス接続機能が説明されているので、今後はケーブルレスになるはずです。
専用アプリをインストールしたスマホを車載機に接続すると、スマホにはロックがかかり車載機が表示および入力装置となります。ただし、主要な処理はスマホ側で行われ、アプリもスマホにインストールしているものが使われます。アプリは、車載機に接続されたことを検知して最適化されたユーザインタフェースに切り替えます。ただし、すべてのサードベンダーアプリが使えるワケではなく以下のジャンルに限られています。
たとえば、音楽再生・ポッドキャストでは、Amazon MusicやGoogle Playミュージック、通話・メッセージングでは、GoogleハングアウトやSkypeが対応しています。他、Playストアに公開されている対応アプリは以下で確認できます。
音楽再生アプリは、「再生」や「停止」、「次の曲」や「前の曲」などの音声コマンドを使った操作も可能です。
アプリ開発の情報リソース
アプリ開発の情報は以下のサイトにあり、サンプルとして音楽再生アプリ、メッセージングアプリが提示されています。
また、ユーザインターフェースデザインも定義されており、以下のサイトで情報が公開されています。
Android Auto対応アプリをPlayストアに公開するには、技術基準と品質基準に準拠しているか審査が行われます。この審査プロセスは、スマホやタブレットアプリよりも厳しいもので時間もかかります。アプリが承認されないとPlayストアには公開されません。
以下に、アプリ配布の流れがまとめられています。
車載機がまだ高価ですが、10万を切って5万に近い価格になれば、利用者は増えていくかもしれません。ただし、スマホは現状でも簡易ナビとして使えるので、Android Autoならではのメリットを見いだすことが普及の課題となりそうです。
今週は、このあたりで、また来週。