Android 4.3以前に搭載されている「ブラウザ」に脆弱性
Androidの標準ブラウザと言えば「Google Chrome」ですが、Android 4.3以前は「ブラウザ」という名前のWebブラウザが標準ブラウザでした。これにサービス運用妨害の脆弱性が存在することをIPAセキュリティーセンターとJPCERT/CCが公表しました。
脆弱性の対象となるバージョンは2.1と2.2です。これの影響は、これらのブラウザで細工されたパケットを受信するとアプリがクラッシュする可能性があります。対策は、該当のブラウザの利用を停止するとしています。
対処未定の端末は、NTTドコモが「REGZA Phone T-01C」「Optimus chat L-04C」「LYNX SH-10B」「LYNX 3D SH-03C」「Xperia SO-01B」、auが「IS03」「REGZA Phone IS04」「AQUOS PHONE IS05」「SIRIUS α IS06」、ソフトバンクが「MEDIAS CH 101N」となっています。
たとえば、NTTドコモの「REGZA Phone T-01C」は、2010年12月に発売された端末です。随分古い端末が含まれているので、現実的には利用者数が少なく対処未定とされていても心配の必要がない脅威と言えます。
2016年8月のAndroidバージョン別シェアでは、Android 4.1/4.2/4.3(Jelly Bean)が16.7%で3位のシェアで現役なので、気にするとすればこちらの方です。
これらに搭載された標準ブラウザは、2015年1月の段階でメンテナンスコストを理由に修正パッチの提供が打ち切られています。対象の端末をお使いの方の多くは「Google Chrome」や「Firefox」など、別のウェブブラウザに移行しているはずなので、今回の脆弱性の対象となる方は少ないはずです。
情報公開自体は悪い話ではありませんが、適切なタイミングで公表されたかは議論の余地があります。2011年には届出がされていたそうなので、何かに配慮した結果なんだろうかと変な勘ぐりを入れたくなります。
Samsung復調!2016年上半期で最も売れた端末トップ3に
8月5日、DigiTimesが2016年1月から6月におけるAndroid端末の販売台数において、Samsungがトップ3を独占したと報じています。
これは、米国の調査会社Strategy Analyticsが発表した調査結果で、最も販売台数を記録したのが「Galaxy S7 edge」で1,330万台、次に「Galaxy J2」が1,300万台、続いて「Galaxy S7」が1,180万台となっています。この3台でAndroidの出荷台数のおおよそ6%を占めるほどの好結果を記録しました。
前作のGalaxy S6シリーズは、日本だけでなく本国の韓国でも販売不振と伝えられていましたが、Galaxy S7シリーズは日本でも好調なようで、週間で集計される販売ランキングのトップ10に「Galaxy S7 edge」が入ることがあります。Samsungは、手を休めるようなことはせず、Galaxy Note7を発表して2016年下半期に向けても準備を整えているので、上半期の勢いがそのまま続きそうです。
Android画面をWindows 10 PCの画面に映し出せる
8月2日よりMicrosoftが順次提供を行っているWindows 10の大型アップデート「Windows 10 Anniversary Update」には、Androidの画面をWindows 10を搭載するPCの画面に映し出す機能を備えています。
これができるのは、Windows 10がMiracastのレシーバ機能を実装したためです。当然ですがAndroidもMiracastに対応している必要があります(Androidでは、キャストと呼ばれています)。
使い方は簡単でAndroid側でキャスト機能を実行するだけです。しばらくすると、キャスト先の一覧にWindows 10 PCが表示されて、これを選択するとAndroidの画面がPCの画面に表示されます。
これは、画面が映し出せるだけでPCのタッチパネルやキーボード、マウスを使って操作できるワケではないので、利用方法は限られますが、こうした機能があることを覚えておくと役立つことがあるかもしれません。
今週は、このあたりで、また来週。