Android Wearに陰りか? 年内は新型は登場しないとのうわさ
『CNET』が9月14日に公開した記事で、Huawei、LG、Motorolaは、年内にAndroid Wearの新型を投入する予定がないと伝えています。
先日開催されたIFA 2016では、多くのメーカが新型のAndroid Wearを公表すると見られていましたが、公表されたのは「ASUS ZenWatch 3」だけになりました。たとえば、moto 360の1世代目は2014年9月、2世代目は2015年9月に発売されたので、IFA 2016では3世代目のmoto 360が発表されると見られていましたが、発表されず終いとなりました。
Huawei、LG、Motorolaが新型をリリースしていないのは、Android Wear初の大規模アップデートとなる「Android Wear 2.0」のリリースが今秋に控えており、これを待っているのかもしれません。しかし、7月のDeveloper Previewリリース以来、目立った進展がないようなので、年内に新型が登場しないのは開発遅れの影響を受けている可能性もあります。
年内投入の可能性があるとすれば、Googleが独自開発していると言われている「Angelfish」と「Swordfish」だけになるかもしれません。Anglefishは、スポーツウォッチ風の大柄な外観でLTEやGPS、心拍センサを内蔵すると言われています。
一方のSwordfishは、ケースサイズが42mmの腕時計で、GPSやLTEは搭載していないと言われています。どちらも円形ディスプレイ搭載で、これに最適化されたAndroid Wear 2.0と同時に開発されていると見られています。
また、9月16日に発売になったApple Watch Series 2との直接対決を避けたとも考えられます。Appleの販売戦略は、おおよそがあと出しですが、スマートウォッチはこれまでと違い、Googleの方があと出しになる格好になっているところも、これまでとは違う流れなので注目です。
3ブランドから新端末がリリースされます
Huawei、LG、Motorolaからの新製品はありませんが、Fossilは「Q Wander」と「Q Marshal」、Michale Korsは「Access」、NIXONは「MISSION」と3ブランドから新端末がリリースされます。
いずれも、腕時計やアクセサリの開発・販売に長けたブランドで、商品力が高く情報端末としてだけではなく、腕時計としても魅力的なものばかりです。
中でもFossilは、2003年に「Wrist PDA」として、当時絶好調だったPalm OS 4.1.2を搭載したスマートウォッチをリリースしていたことがあり、久しぶりのスマートウォッチのリリースなので、今後の展開に期待です。
Android Wearの裾野は広がっている?
Android Wearの裾野が広がっている証拠か、『VentureBeat』は9月13日、Android Wearのコンパニオンアプリのインストール数が500万を超えたと伝えています。
これは、Googleから発表があったワケではなく、Playストアの「Android Wear」のインストールで確認できる数字を見ての報道です。
プレイストアのインストール数は、延べ数なので利用者数は500万を下回ると考えられますが、9月12日の時点では、100万から500万と表示していたとしているのでユーザが増加傾向にあるのは間違いありません。
Android Wearは、腕時計という完成された物に新しい価値を加えて登場しました。
この新しい部分が荒削りであったために、リリース当初から広く受け入られたとは言えませんでした。しかし、地道に改良が続けられて使い勝手も洗練されつつあります。また、活動計など、毎日、身に着ける意味を持つ機能も追加されました。
年内に新型が投入されないうわさは気になりますが、腕時計は毎年のように新製品を投入するものでもないと考えているのか、進化のサイクルを設定し直されているだけなのかもしれません。
今週は、このあたりで、また来週。