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2016年11月第2週Eclipse Android Developer Toolsがサポート終了、KDE、モバイル向けOS「Plasma Mobile」リリース

Eclipse Android Developer Toolsがサポート終了

11月2日、Android Developers Blogで、Eclipse Android Developer Toolsのサポート終了の告知エントリーが公開されました。

Android Studio 2.2リリースに合わせて、Eclipse Android Developer Tools(ADT)のサポート終了が発表されました。今後は、Eclipse Android Developer Toolsを使ってアプリを開発するのではなく、Android Studioを使ってアプリを開発するように呼びかけています。今回サポート終了になったADTは、23.0.7がリリースされた2015年8月以降メンテナンスされていません。

公式開発ツールが別ツールに変わった例はありません。

Windowsは、長年Visual Studioが使われていますし、iOSやMacもXcodeが使われています。使い慣れたツールを手放して新しいツールに移るのは、魅力的な機能や仕組みがあったとしても、学習に時間が取られることもあり骨が折れます。特に仕事で使っているのであればなおさらです。今回のADTのサポート終了は、これを使うユーザが予想以上に残っているために、早々とAndroid Studioに移行させてしまいたいGoogleの思惑があるのかもしれません。

最新のAndroid Studioは、以下からダウンロードできるので、まだ使っていない方は、この機会に移行してみてはいかがでしょうか。

KDE、モバイル向けOS「Plasma Mobile」をリリース

Linuxのデスクトップ環境を開発しているKDEがモバイル向けOS「Plasma Mobile」をリリースしました。

Plasma Mobileは、2015年7月にプロトタイプが公開されてから、1年以上の時間をかけて開発が行われたオープンソースのモバイルOSです。Plasma Mobileは、プライバシーに関わる対応を特徴としています。開発は、利用者の立場で進められており、プロセスはすべて公開するとしています。

Plasma Mobileのネイティブアプリは、Qtを使って開発を行い、Plasma AppsやPlasma Widgetsとして提供でます。これ以外に、GTK、Ubuntu、JollaのSailfish OS向けのアプリが利用できます。サポートするデバイスは、Nexus 5とOneplus Oneの2種類で、公式サイトからROMがダウンロードできます。

Plasma Mobileは、第3の座を狙うOSなのか

AndroidとiOSに続く3番目の座を得るべく、Windows Mobile、Firefox OS、Sailfish OS、Ubuntu Touchなど、さまざまなモバイルOSが挑戦を続けています。

この中でFirefox OSは開発を終了しています。Windows Mobileも開発が止まっているワケではありませんが、MicrosoftはWindows 10を重視しています。Sailfish OSもライセンス事業に注力して生き残りをかけています。最近では、インドの端末メーカ「Intex」から「Aqua Fish」と呼ぶ端末をリリースしています。このように、ギブアップしたメーカもあれば、奮闘を続けているメーカもあります。

が、しかし、3番目の座を得られたメーカはありません。

最近の中国勢の躍進を加味すれば、AndroidをベースとするOSが3番目の座を得ることになる可能性も十分に考えられます。また、中国から第3のOSが登場する可能性も考えられます。

KDEは、Plasma OSの将来について明確にしていません。モバイルOSは、デスクトップOS並に参入が難しい状況なので、ごく少数を対象にしたモバイルOSに留めるか、Plasmaの派生プロジェクトとして考えているのかもしれません。

今週は、このあたりで、また来週。

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