Googleは2月8日、Android Wear 2.0を正式リリースしました。
Android Wear 2.0は、Android 7.1.1 Nougatをベースにしたスマートウォッチ用のOSで、2015年のGoogle I/Oで発表されてから18カ月の開発期間をへてリリースされました。
Android Wear 2.0の特徴と新搭載端末を発売
Android Wear 2.0の特徴は以下のとおりです。
- 高機能化したウォッチフェイスのサポート
- フィットネス中に音楽再生やメッセージへの応答が可能に
- Playストアを端末に搭載
- スタンドアロンアプリのサポート
- メッセージへの返信が簡単に
- Googleアシスタントのサポート
Android Wear 2.0は、2月10日発売の新端末「LG Watch Style」と「LG Watch Sport」に搭載されてアメリカで販売開始されました。数週間以内には、カナダ、ロシア、サウジアラビア、韓国、アラブ首長国連邦、イギリスで販売が開始されます。いまのところ、日本での販売開始時期はアナウンスされていません。
LG Watch Styleは、$249と比較的安価な端末です。
外見はアナログ時計のような雰囲気で、シルバー、チタン、ローズゴールドの3色展開されてファッションウォッチのような装いです。LG Watch Sportは、$349のハイエンド端末です。心拍センサーやNFCを使った決済に対応しています。また、これの上位モデルはLTE通信に対応しています。
これまで、2種類の端末をGoogleが開発中と報道されていたので、Made by Googleのスマートウォッチがリリースされると期待していましたが、Googleが設計段階から参加したリファレンス端末がLGから登場することになりました。
既存モデルにはアップデートを提供
既存モデルへのアップデートは数週間以内に配信される予定となっており、アップデート対象の端末は以下となっています。
- ASUS ZenWatch 2, 3
- CASIO WSD-F10, WSD-F20
- Fossil Q Founder, Marshal, Wander
- Huawei Watch
- LG Watch R, Urbane, Urbane 2nd Edition LTE
- Michael Kors Access Smartwatches
- Moto 360 2nd Gen, Moto 360 for Women, Moto 360 Sport
- New Balance RunIQ
- Nixon Mission
- Polar M600
- TAG Heuer Connected
この中で「LG Watch R」が2014年12月の発売で、もっとも古い端末です。
「SONY SmartWatch 3」も同じ頃に発売されましたが、アップデートの対象外です。国内では結構売れているはずなので、今後、ソニーから提供されることになるのか気になるところです。
Android Wear 2.0がもたらす変化
Android Wear 2.0からはPlayストアが端末に搭載されるので、iPhoneへのサポートも強化されるはずです。たとえば、Android Wearの魅力に多彩なウォッチフェイスが上げられますが、従来のiPhone用のコンパニオンアプリでは、決められたものしかインストールできませんでした。Playストアが端末に搭載されたことで、多くのウォッチフェイスがインストールできるようになるはずで、iPhoneユーザもAndroid Wearの魅力を存分に楽しめるはずです。
Android Wear 2.0は、特徴だった円形ディスプレイでの使い勝手を向上させつつ、watchOSの良い部分を取り入れたと言った仕上がりですが、大きな変化を生活にもたらすようなものではなさそうです。
しかし、日々使っていると手放せないものになります。
たとえば、日頃の行動を記録することで、フィットネスのアドバイスをする仕組みがあります。これまでは、自己管理して意識付けする必要があったことが、IT技術を活用することで意識付けするキッカケを作ってくれます。これは、スマートウォッチの最もわかりやすい活用例ですが、意地悪な言い方をすれば、いまのところこれだけです。
これ以外では、NFCを使った決済などがありますが少しの変化しか与えていません。Android Wearのように身に付けるデバイスは、長期に渡って使い生活の一部になることで進化を発揮し、身の回りを少しずつ変化させていく物なのかもしれません。よって、毎日使わせる動機付けがスマートウォッチには重要なポイントになりそうです。
今週は、このあたりで、また来週。