Android Studio 3.0の正式版はリリース
少し古いニュースですが、10月25日、GoogleはAndroidアプリの統合開発環境「Android Studio 3.0」の正式版を公開しました。
古いAndroid Studioを使っている場合は、メニューからアップデートすれば3.0へのアップデートが可能です。また、以下のページからもダウンロードできます。
Android Studio 3.0は、Google I/O 2017で発表された新機能や改善が盛り込まれています。一番は、JavaとC++に加えてKotlin言語を使ったアプリ開発が可能になったことです。Android Studio 3.0の新機能を使えば、JavaのソースをKotlinへ変換したり、Kotlinを使った新規プロジェクトを作成できます。また、安定性が大幅に向上しているのとJava 8のサポートやレイアウトエディタの強化なども行われています。その他、アプリのパフォーマンスを計測するツールが新しいものになったり、APKのパッケージサイズを最適化するアナライザーが追加されるなど、大規模な機能強化が行われています。
イライラの原因となっていたエミュレータは、2回目からの起動はコールドブードせずに、スタンバイから復帰させることで起動時間を短縮しています。他、Android Oneのエミュレーターイメージが更新されてPlayストアが追加されました。また、実機と同様にPlayサービスをアップデートできるようにもなりました。
クライアントアプリの開発言語に、新たな言語が加えられる機会はそう多くはありません。GoogleもKotlinを使うことで「もっと素早く、もっと楽しくなれる」と言っているように、Kotlinは、タイプセーフかつヌルセーフに設計されており、なおかつJavaとの相互運用可能です。Android Studio 3.0の正式リリースを機会に、一部分からでも開発に取りれてみるのはいかがでしょうか。
WebブラウザのドキュメントをMozilla Developer Networkへ集約
Microsoft、Google、W3C、Samsungは協力して、それぞれのWebブラウザの技術解説を一本化して、Mozilla Developer Network(MDN)に、集約して掲載する取り組みを発表しました。
現在、複数のWebブラウザを対象としたWebアプリを開発するときは、各WebブラウザのCSSやAPIの対応状況を各ベンダごとのサイトにアクセスして情報を得ているはずです。今回発表された取り組みが進めば、Webブラウザの技術情報がMDNに集約されて、知りたい情報をまとめて得られるので使い勝手が良くなります。Microsoft EdgeのAPIは、MDNにドキュメントが公開されています。Microsoftは、このドキュメントを引き続きアップデートしていくと説明しています。
Samsungが連名に含まれていることに違和感を覚えるかもしれませんが、Samsungは自社端末向けにChromiumベースの独自Webブラウザ「Samsung Internet Browser」をPlayストアに公開しています(ベータ版もPlayストアに公開されており、こちらはSamsung以外の端末でもインストールできます)。近年のSamsungは、ソフトウエアにも力を入れているので、この取り組みの中に名前を連ねているのは不思議ではありません。
もう1つ、Appleが連名の中に含まれていません。iOSのSafariで使われているWebKitは、モバイルでは一大勢力なので、Appleはいつもの独自路線を貫かず、開発者の利便性を優先して、早々に取り組みに参加してほしいものです。
今週は、このあたりで、また来週。