Android 8.1最終プレビュー版を公開
11月27日、Googleは開発者向けにAndroid 8.1 Developer Previewの最終版を公開しました。今回公開されたDeveloper Previewは、正式版のリリースを目前にした最終版としています。
Android 8.1では、Android Go向けの最適化が行われているのと、機械学習向けのAPI「Neural Networks API」がサポートされています。注目は、Pixel 2とPixel 2 XMLに搭載されているGoogle独自のコプロセッサ「Pixel Visual Core」が利用可能になることです。
Pixel Visual Coreは、512個の算術論理演算回路(ALU)を持ったカスタムコア8基の画像処理ユニット(IPU)で構成されています。これは、HDR+や機械学習の高速化に用いられるとされています。その効果は、アプリケーションプロセッサで実行した時よりも、HDR+の処理が通常よりも5倍高速化され、かつ消費電力は1/10未満になるとされています。
Pixel Visual Coreは、名前から想像するに画像処理専用に見えますが、プログラマブルとされており用途が限定されていません。たとえば、将来的は音声認識が音声合成に使われる信号処理にも使われる可能性が考えられます。ただし、Android 8.1では、Camera APIを通じてHDR+処理用としか利用できず、アプリが独自の処理を実装できるわけではありません。
PC的に考えると、画像処理はGPUが受け持ちそうなものですが、いまのところ似たソリューションは提供されていません。今回は、Googleのハードウェアに独自設計のプロセッサを搭載したことで実現したもので、他社が同じことをすれば、Androidをカスタマイズする必要があり、今回ほどのインパクトはない可能性も考えられます。
他には、肉の下にチーズがあると話題になっているハンバーガーの絵文字も、肉の上にチーズがある絵文字にAndroid 8.1で修正されています。肉の下にチーズがあるハンバーガーは、ジョークとしてGoogleの社食で提供されたようなので、でたらめな物ではなく実在はするようです(笑)
アンディー・ルービン氏が個人的な理由で一時休職中
Androidの父と言われるアンディー・ルービン氏が個人的な理由として休職を申請して、Essential Productsの役員もこれを受け入れています。この結果、アンディー・ルービン氏がEssential Productsを離れるのではないか?といった憶測まで流れる騒動にまでなっています。
休職を申請したタイミングがThe Informationが報道したニュースと重なり、これが休職に何らか関係しているのではないかと言われています。The Informationのニュースは、アンディー・ルービン氏がGoogle時代に部下の女性と不適切な関係を持ち、これが要因となって2014年にGoogleを退社したという内容です。
Essential ProductsのEssential Phone PH-1は、思ったほど売れていないからなのか、それとも期待したほどの完成度ではなく競争力がないと判断したのか、200USドルの値下げを行い499USドルで販売されるようになりました。おかげで、ハイエンドスマホの中では魅力的な端末にはなりました。
Essential Phone PH-1の完成度で問題視されているのは、カメラ品質、タッチパネルのラグ、スクロールの揺らぎです。Essential Productsは改良に取り組んでおり、10月上旬に最初のアップデートが行われて、カメラのシャッターラグ改善や撮影品質の改善は行われました。続いて、同月の下旬にもアップデートが行われてタッチスクロールのラグを解消しています。しかし、このアップデートは効果を感じないと言うユーザも存在しています。
Essential Phone PH-1は、Essential Productsにとって最初のプロダクトなので、今は産みの苦しみの時期でユーザからフィードバックを真摯に受け止めて、手を止めることなく開発を続ける時期です。この状態で、個人的な理由とはいえ中心人物が休職中というのは、Essential Productsにとっては好ましい状態ではありません。まだ、次期モデルを語るタイミングではありませんが、将来のプランにも影響を与える可能性が考えられます。
今週は、このあたりで、また来週。