Android Oreo(Go edition)端末が8メーカから発表
2月27日、Googleはスペインのバルセロナで開催されているMobile World Congress 2018(MWC 2018)で、HuaweiやZTEなどの8メーカが開発したAndroid Oreo(Go edition)端末を紹介しました。
発表されたのは、以下の8端末です。
- Alcatel : 1X
- General Mobile : GM 8 Go
- HMD Global : Nokia 1
- Huawei : Y5 Lite 2018
- LAVA International Limited : LAVA Z50
- Micromax Informatics : BHARAT GO
- TRANSSION : TECNO, itel, Spiceのブランドから
- ZTE : Tempo Go
Android Oreo(Go edition)を搭載する端末は、新興国をターゲットにしていますが、ZTE Tempo Goは、$79.99で米国での発売が予定されています。これのスペックは、5インチディスプレイ(480×854)、Snapdragon 210, 1GB RAM, 8GBストレージ、5メガピクセルリアカメラ、2メガピクセルフロントカメラ、2200mAhのバッテリ搭載です。
Tempo Goは、ハイエンド端末と比較すると見劣りするスペックですが、Android Oreo(Go edition)を搭載する端末向けには、軽量アプリのGoシリーズがリリースされているので、日本でもこれで十分だという人も多いはずです。ZTEは、日本でも端末を発売しており、1万円に収まる価格で発売されることになれば話題になるはずです。
8端末の中には、NokiaブランドをHMD Globalが取り扱っています。
これはフィンランドの企業で、Nokiaとブランドと知財に関する10年間のライセンス契約を結んでおり、Nokiaブランドのモバイル端末の開発・販売を行っているためです。
国内では、Y!mobileが京セラ製のAndroid Oneの「S4」を取り扱っています。Go edition端末は、Android Oneよりも一段スペックが低い端末の規格になるので、Android One端末を販売しているHTC、京セラ、Motorola、シャープ、Xiaomiなどが後に続くか分かりませんが、専用のGoアプリを開発するほど、Googleは力を入れているので、多くのメーカから登場する可能性はあります。
モバイルアプリフレームワーク「Flutter」のベータ版を公開
2月27日、GoogleはMWC 2018でネイティブアプリを開発するためのフレームワーク「Flutter」のベータ版を公開したと発表しました。サイトからは無償でダウンロードできます。
Flutterは、AndroidとiOSでネイティブアプリを開発するためのフレームワークです。
昨年のGoogle I/Oで、アルファ版が公開されているので、記憶に残っている方もいると思います。公開されたベータ版では、iPhone XやiOS 11のサポート、アクセシビリティ、国際化、コードのバッググラウンド実行をサポートしています。また、開発環境は「Android Studio」や「Visual Studio Code」「IntelliJ IDEA」をサポートします。
Flutter以外の選択肢としてReact NativeやXamarinが挙げられます。
Flutterは、Dartで書かれたコードをネイティブコードにコンパイルするのと、画面描画はGPUを使って高速にレンダリングするところがポイントです。よって、パフォーマンス面で不安を持つことなく開発できます。Flutterで完結しない場合は、ネイティブのコード(AndroidであればJava、iOSであればObjective-C, Swift)と連携も可能です。
Googleは、Flutterを活用して、OSごとの差異を吸収するUIが構築できることをアピールしています。UIはDartで記述するので、条件に応じてUIを切り替えることが可能です。また、ソースコードを書き換えるとその内容が瞬間的にスマホ上で動作しているモバイルアプリへ反映されます。これは、ホットリロードと呼ばれて1秒以下でリロードされます。エミュレーターやプロトタイプツールを使って構築を進めていても、UIは実機を使った確認作業は避けられないので、こうした仕組みは開発効率の向上につながります。
Flutterは、まだベータ段階であり、オールマイティーな言語ではありませんが、UI構築がアプリの開発時間を多く占めると予想されるプロジェクトの場合は活躍するはずです。
今週は、このあたりで、また来週。