常に備えよ、スマホでの災害対策
関西を中心に被害をもたらした台風21号に続いて、北海道胆振地方を震源として最大震度7の地震が発生しました。幸いなことに筆者の回りは被害がなく、直接被害に遭われた方もおりませんでしたが、被害に遭われた皆様には心からお見舞い申し上げます。
今回は、スマホを中心とした災害対策をご紹介しますが、いつもと変わらない生活を送れている方も他人事とは考えずに、「備えよ常に」を実践するキッカケと捉えてください。
省電力モードを活用する
非常時の情報収集手段としてスマホは欠かせません。しかし、災害が発生すると停電が長く続く可能性があるので、スマホのバッテリをできるだけ長く持たせることが重要です。
これを受けてかKDDI広報部の公式Twitterアカウントでは、「スマホバッテリーを少しでももたせる方法」をツイートしています。
アドバイスにも書かれているように、バッテリ消費の多くはディスプレイと通信です。これをあまり使わないようにすれば、バッテリ消費が抑えられます。
自身の安否報告や周辺状況の確認を終えたら、早い段階で見切りを付けて、バッテリ消費を抑える行動を取るのは得策です。また、Androidの端末によっては、緊急速報メールを受信すると省電力モードに移行するか確認するような端末もあります。状況によっては御節介かもしれませんが、積極的に活用するのもひとつの方法です。
非常用電源としてモバイルバッテリを準備する
外出時に使うのではなく、家庭内に非常用の電源代わりとしてモバイルバッテリを常備しておくのも1つの方法です。
これもバッテリ容量が10000mAh以上で、スマホを2回以上充電できるものが良いでしょう。家族の分まで考えると大容量の20000mAh以上のバッテリが望ましいです。家に置いておくもので持ち運ぶことはないので、重さを気にする必要はありません。これを玄関先や電話台、ベッドサイドなど家族の目の付きやすい場所に置いておくと、いざという時に役立ちます。また、モバイルバッテリだけでは充電できないので、充電ケーブルも忘れず置いておくのがポイントです。
停電時にはスマホの懐中電灯機能が役立ちますが、USB接続のLEDライトが安価に入手できるので、こうしたものも一緒に準備しておくと役立つはずです。
災害情報の入手手段
ここ数年は大規模災害の発生が続いているので、災害時だけではなく大規模な災害が予想される場合は、自治体から情報提供が行われるようになり防災意識が高まりました。
情報伝達には、スマホ関連では、メールやアプリ、緊急速報メールが使われます。お住まいの地域の自治体がアプリを用意しているケースもあり、こうしたアプリを活用するのもひとつの方法です。しかし、情報収集手段を持ちすぎると、何か事が発生する度に、同じ情報をそれぞれの手段で受けることとなり、煩わしく感じます。また、情報受信のたびにバッテリーを消費します。よって、情報収集手段を絞るのもひとつの方法です。
と言って、情報収集の手段を緊急速報メールだけに限ると、本当の緊急時にしか情報が得られないのでメールまたアプリを併用するのが良策です。また、お住まいの地域の自治体が災害情報を発信していない場合は、Yahoo!防災などのアプリを活用してください。
キャリアの支援策も確認する
北海道胆振地方中東部を震源とする地震では、各キャリアが支援策を用意しました。幸いにも援助を受けることはなくても、自分が使っているキャリアがどういった支援策を用意しているのか確認しておくと、いざというときに役立つはずです。
いまやネットはライフラインの1つです。今回の各キャリアの支援策をくらべて、今後のキャリアやインターネット接続プロバイダ選びの評価軸として考えることもできます。
電気の瞬断対策
幸いにも停電を免れたとしても、復旧の段階で電気の瞬断が発生することがあります。筆者の場合は、台風21号からの復旧段階で瞬断を何度か体験しています。
スマホはバッテリ駆動なので瞬断の影響を受けませんが、自宅でWi-Fiを使って通信している場合は使えなくなります。4G回線を使ったデータ通信量を増やさないために、情報収集に動画配信サービスを使うのではなく、Twitterなどテキストベースのサービスを使うのが無難です。これが、結果的にスマホのバッテリ消費を抑えることにもつながります。
テレビやハードディスクレコーダなど、電源が常時入っている機器があるはずです。瞬断が繰り返されるとダメージを受ける可能性があるので、電源を抜いて対策するのも1つです。もう1つ、マンションなどの集合住宅では、電気が断たれると水が出なくなることがあります。瞬断と言えども生活用水の確保も頭に入れてください。
今週は、このあたりで、また来週。