Microsoft EdgeがChromiumベースに
12月6日、MicrosoftはWindows 10のデフォルトブラウザである「Microsoft Edge」をオープンソースのChromiumベースに変更すると発表しました。
Microsoft EdgeのAndroid版は、Chromiumのレンダリングエンジン「Blink」が使われています。Windows版でも同じレンダリングエンジンが使われることになります。これの開発者向けプレビュービルドは、2019年の初頭に登場する見込みです。
Chromiumベースへの移行は、ユーザにはより良いWeb環境を提供し、Web開発者にはWebブラウザのフラグメンテーションを少なくするためと理由付けされています。また、ARM版WindowsでのWebブラウジングに向けて、Chromiumプロジェクトに貢献していくともされています。
macOS版Edgeのリリースも発表されました。
MicrosoftによるmacOSのWebブラウザは、同社とAppleの業務提携によって登場したInternet Explorer for Mac以来です。これは、2003年6月13日に開発が終了しています。14年の時を経て、Microsoftが手掛けるウェブブラウザがmacOSで走ることになります。
米大手調査会社「Net Applications」による2018年11月の調査結果では、Google Chromeのシェアは63.60%と圧倒的で、Firefoxのシェアが10%、Microsoft Edgeのシェアが4.34%と僅かなので、Microsoftが何らかの見直しをする良い機会だったとも言えます。
Mozilla CEOが警鐘を鳴らす
Chromium以外で、独自のHTMLレンダリングエンジンを使うのは、Mozillaが開発するFirefoxのみとなりました。そのMozillaは、CEOがMicrosoft EdgeのChromiumベースへの移行に警鐘を鳴らすブログ「Goodbye, EdgeHTML」というタイトルで投稿しています。
ビジネス的には理解できるとしながらも、Chromiumのプロジェクトはオープンソースとは言え、実質はGoogleのプロジェクトと言っても良いので、Microsoftが独立路線をあきらめてGoogle陣営に加わることに対し、Webブラウザの多様性が失われると警鐘を鳴らす内容です。
今後は、Firefox vs Google Chromeの構図になります。
Firefoxは、その昔Internet Explorer 6の牙城を崩すべく戦いを挑み、Firefoxの名前を世に知らしめるなどの成果を得ています。再びMozillaが奮起するのか気になりますが、あまり疑問を持たずに使っていたWebブラウザをFirefoxに切り替えて、少し試してみる良い機会なのかもしれません。
さようなら、Ice Cream Sandwich
Googleは、Google Play開発者サービスの次期バージョンから、Android 4.0(Ice Cream Sandwich)を非推奨にすると発表しています。
対象はAPIレベル14と15なので、Android 4.0から4.0.4になります。
これらは、リリースが2011年10月なので7年前のバージョンです。この年はGalaxy Nexusが発売されており、翌年の2012年にNexus 4が発売されました。もう、こうした端末を見かけることもありませんし、サポート期間の目安を3年と考えれば、2倍以上の期間なので充分面倒を見てくれたと考えられます。
アプリ開発者は、Android 4.0をサポートするアプリをリリースしているならば、別アプリとしてリリースするか、サポートバージョンをAndroid 4.1x(Jelly Beam)APIレベル16以降に引き上げる必要があります。
今週は、このあたりで、また来週。