Android Qベータ2が公開
4月3日、Googleは次期AndroidとなるAndroid Qのベータ2を公開しました。
ベータ2でもインストール可能な端末は、Pixelシリーズに限られています。
Android Pのベータでは、他社端末、たとえばEssential Phoneなどでもインストール可能でしたが、Android Qでは対象端末を広げない考え方なのかもしれません。
主な変更は以下になっています。
- チャットヘッド風の通知UI「Bubbles」の追加
- Androidエミュレータがフォダブルフォンに対応
それでは順に見ていきます。
チャットヘッド風の通知UI「Bubbles」を追加
Bubblesは、Facebook Messengerのチャットヘッドのような通知UIです。
通知があると表示中のアプリに重ね合て表示されて、アプリを切り替えることなくメッセージ内容の確認や返事が行えます。
iOSとは対照的に、Androidは積極的にマルチタスクを取り入れています。Androidが登場して11年目になりユーザーの習熟度も上がっています。BubblesをUIをギミックとして見るのではなく、画面分割に続いてスマートフォンでマルチタスクを使う仕組みが、当たり前のものになる時期に来たと考えるべきです。
Androidエミュレータがフォダブルフォンに対応
Androidエミュレーターが折りたたみディスプレイのフォダブルフォンに対応して、ディスプレイを折りたたんだ状態と開いた状態をエミュレートできるようになりました。
折りたたみディスプレイの対応は、画面の回転や画面サイズに依存しない造りになっていれば、対応はそれほど面倒でもなさそうです。
フォダブルフォン対応のエミュレーターは、Android Studio 3.5のcanary releaseチャンネルで配布が行われているので、気になる方はダウンロードをしてください。
アプリ開発者向けの情報
Android Qで追加されている新しいAPIなどの概要は、以下のページで確認できます。
日本語訳が用意されているので、英語は苦手という方でも大丈夫です。また、Android Q ベータ2に関する動画はYouTubeに公開されています。
こちらは英語の動画ですが、YouTubeの自動翻訳機能を有効にして日本語を選択すれば、おおよその概要がつかめます。
折りたたみディスプレイのPixelが登場なのか?
少し古い記事ですが、Googleも折りたたみディスプレイのスマホに関する特許を出願しているとTechCrunchが報じています。
提出された特許は、ディスプレイの折りたたみに関する仕組みのようです。
特許を出願したからと言って、実機が登場するわけではありませんが、先で取り上げたAndroid Qは、Samsungの協力のもとで折りたたみディスプレイが正式にサポートされています。先陣を切るSamsungに続きPixelでもフラッグシップ端末として、タブレットへのテコ入れする端末として、そして、レファレンス端末として折りたたみディスプレイのPixelが登場する可能性は考えられます。
ヨーロッパではブラウザや検索エンジンが選べるように
これも少し古い記事ですが、ヨーロッパのAndroidユーザーに対して、Webブラウザは「Google Chrome」以外、検索エンジンは「Google検索」以外を選択できることを通知する計画をGoogleが発表したとThe Vergeが伝えています。
Googleは、EUの独占禁止法に違反しているとして、巨額の制裁金支払いを命じられたことを受けて、ヨーロッパでは端末メーカにGoogle純正アプリを有料オプションとして提供しています。今回の件は、Androidが自由な競争を促進しているというGoogle側の主張をアピールするのが狙いで、既存・新規のユーザを問わず、数ヵ月以内に通知が行われます。
ユーザに選択肢があることは良いことですが、今回の根本は政治的な理由です。
また、選択肢が提示されると混乱するユーザーが出る可能性もあるので、デメリットが発生しないようにうまく進めて欲しいものです。
今週は、このあたりで、また来週。