Android StudioとAndroid Emulatorは64ビット版のみに
6月11日、Android Developers Blogで、Android StudioとAndroid Emulatorの今後のバージョンは、64ビットのOSのみをサポートすると発表しました。
これはWindowsの話でmacOSは関係ありません。
Windows版のAndroid StudioとAndroid Emulatorは、今後、32ビット版Windowsがサポート外となり、64ビット版Windowsのみのサポートになります。
対象バージョンとサポート終了日は以下です。
対象バージョン Android Studio 3.6、Android Emulator 28.0.25
サポート終了日 2020年12月31日
Android Developers Blogでは、64ビット版のメリットを以下の3点にまとめて説明しています。
【パフォーマンス】4GB以上のメモリにアクセスできるので、大きなプロジェクトで開発をしている場合はパフォーマンスが向上する
【64ビットアプリのサポート】C/C++のネイティブコードを使ってアプリを開発している場合は、32ビット/64ビット両方のアプリが開発できる
【柔軟なテスト環境】64ビット版のAndroid Emulatorは、32ビット/64ビット両方のシステムイメージをサポートする。1台の開発マシンで32ビット/64ビット両方のテストが行える
パフォーマンス向上は開発のスピード向上に直接的につながります。開発環境の移行は気の重い作業ですが、サポート終了まで1年以上あるので対象の方は計画的に移行を進めてください。
Huaweiの折りたたみスマホが発売を9月に延期
6月14日、今夏発売予定だったHuaweiの折りたたみスマートフォン「Mate X」の発売日が、9月になると広報担当者が語ったとCNBCが報じています。
Mate Xよりも先んじて登場したSamsungのGalaxy Foldは、発売前に提供されたレビュワーからは致命的とも思える不具合が報告されて、Samsungの評価を下げるレビューが多数公開されました。Huaweiは、この状況を受けて発売に対して慎重になり、追加のテストを実施しているのが発売延期の理由としています。
初の折りたたみスマートフォンの量産モデルとして、4月26日発売予定だったGalaxy Foldは不具合騒動で発売がキャンセルになっています。騒動直後は、6月13日に発売されるとの話もありましたが、新たな発売日は発表されていません。5月24日と少し古い話ですが、予約を取っていたBest Buyは、すべての予約をキャンセルしたとThe Vergeが報じています。
個人的には少々華奢でも早く触ってみたいところですが、このニュースから推察するにGalaxy Foldの問題解決は、しばらく時間がかかるのかもしれません。
Google、米商務省とAndroidを輸出制限から除外するよう交渉中
6月7日、The Vergeが安全保障上の問題を理由にAndroidを輸出制限から除外するようにとGoogleが米商務省と交渉を行っているとFinancial Timesが報じたと記事にしています。
輸出制限からAndroidを除外するべきと主張する理由は、HuaweiがAndroidをフォークして、新たなAndroidを開発することになれば、不具合などが要因でハッキングの対象となる可能性があり、今以上にセキュリティリスクが高まるためとしています。
もっともな理由ですが、星の数ほどある端末メーカでもハイエンドのAndroid端末を開発できるメーカは数多くありません。Huaweiのこの中の1つです。これが政治的な理由で欠けるのは、Androidコミュニティにとって損失だと考えているのかもしれません。Googleの企業モットーである「Don't be evil」が、こんなところで出てくるかと感心するできごとです。
今週は、このあたりで、また来週。