Android、重大9件を含む月例パッチを公開
Googleは7月1日、Androidの2019年7月のセキュリティパッチとその詳細を公開しました。
公開された情報は、パートナーには1ヵ月前に通知が行われており、近いうちにアップデートが提供されます。
今回のセキュリティパッチは、セキュリティパッチ レベル“2019-07-01”と“2019-07-05”に分けられています。
2019-07-01では、フレームワークで1件、ライブラリで1件、メディアフレームワークで3件、システムで7件が修正されており、2019-07-05では、クアルコムのコンポーネントに関わる修正が行われています。
このうち、2019-07-01のメディアフレームワークでは3件、システムでは1件、2019-07-05のクアルコムコンポーネントでは2件の「Critical」に分類される項目があります。以下にCVEをあげておきます。
- メディアフレームワーク
-
- CVE-2019-2106
- CVE-2019-2107
- CVE-2019-2109
- システム
- クアルコムコンポーネント
- CVE-2019-2308
- CVE-2019-2330
システムのCVE-2019-2111はAndroid 9のみですが、メディアフレームワークのCVE-2019-2106とCVE-2019-2107は、Android 7.0, 7.1.1, 7.1.2, 8.0, 8.1, 9、CVE-2019-2109は、Android 7.0, 7.1.1, 7.1.2, 8.0, 8.1と広範囲です。Googleによれば、これらが悪用された事例はないとしています。
Pixelシリーズのアップデートも実施
同じタイミングでPixelシリーズの機能強化も発表されました。
具体的には「OK Google」および「この曲はなに?」の機能改善がPixel 2シリーズとPixel 3シリーズに対して、Unicodeにおける日本語サポート強化がPixel, Pixel 2, Pixel 3シリーズに対して行われました。他、Pixel 3シリーズに搭載されているセキュリティチップ「Titan M」のモジュールも改善されています。
AndroidとWindows 10の関係がより密になる
昨年のSurfaceの発表会で新機能として予告された、Windows 10にスマホの画面をミラーリングできる機能とスマホの通知をWindows 10で確認できる機能がリリースされました。
この機能は、Windows 10 Insider Programに参加していれば試せましたが、スマホ同期をダウンロードして、PCとスマホにインストールしていれば誰でも使えるようになりました。
ミラーリング機能を使うには、Windows 10が以下の条件を満たす必要があります。
- Windows 10は、2018年4月10日以降の更新プログラムを適用していること
- スマホ同期のバージョンが、1.19052.657.0以降であること
また、ミラーリング機能が使えるスマホは以下に限られています。
- Galaxy S10e/S10/S10+/S9/S9+/S8/S8+, Galaxy A8/A8+, Galaxy Note 9/8
- OnePlus 6/6T
多くはGalaxyシリーズで、OnePlusも最新のOnePlus 7ではなくOnePlus 6が対応です。試しに、OnePlus 3で使ってみましたがミラーリングは使えませんでした。
この機能はロールアウトされており、Microsoftのモバイル担当のSenior Program ManagerのVishnu Nath氏のツイートによれば、7月3日時点で50%ロールアウトされており、これは1週間以内に完了するとしています。
iOSもmacOSと連携できますが、macOSからiOSのアプリを操作する機能はなく、同じデータが読み書きできるアプリを使って、それぞれに最適化されたUIで操作するコンセプトで連携しています。スマホ同期は、これとは異なりPCが主軸に置かれています。今後、対応機種が増えて動作が安定すれば面白い存在になりそうです。
今週は、このあたりで、また来週。