Chromebookアプリ開発、新Android Autoと実りの多き秋を向かえる
5月に開催されたGoogle I/O 2019で発表された内容が現実となり、次々とリリースが始まっています。
Chrome OSでAndroidアプリが開発可能に
Google I/O 2019でもアナウンスがありましたが、8月20日、Androidアプリの開発環境「Android Stuio 3.5」の正式リリースに伴い、Chrome OSがサポートされることになりました。
サポートOSにChrome OSが追加されたので、Windows、macOS、Linuxの4つのプラットフォームで動作することになります。Androidアプリは、環境に囚われることなく開発できます。
アプリ開発に使えるChrome OSのマシンはどれ?
以下は、Android Studioを使うためにGoogleが推奨している要件です。
表 Android Studio推奨要件
メモリ | 8GB RAM以上 |
ディスク | 空きスペースが4GB以上 |
画面解像度 | 1280×800以上 |
CPU | Intel Core i5以上(Uシリーズ以上) |
まずまずのマシンスペックが要求されます。
たとえば、Aamazonで2万円を切る価格で売られている「ASUS C202SA」だとメモリとディスクの要件はクリアしますが、CPUと画面解像度は要件を満たしていません。
Googleが推奨端末として挙げているのは以下のマシンです。
メーカ | 端末 |
Acer | Chromebook 13/Spin 13, Chromebox CXI3 |
Lenovo | Yoga C630 Chromebook |
HP | Chromebook x360 14、Chromebox G2 |
Dell | Inspiron Chromebook 14| |
ASUS | Chromebox 3 |
ViewSonic | NMP660 Chromebox |
CTL | Chromebox CBx1 |
ViewSonicやCTLは、日本で展開していないのでマシンの入手は難しそうです。AcerやAsus、Dellなど日本に展開しているメーカでも、日本正規品となれば選択肢は「HP Chromebook x360 14」のみです。
HP Chromebook x360 14は、原稿執筆時点(2019年9月15日)でキャンペーンが行われており、2万7,800円オフの5万9,400円で入手できます(加えて送料無料です)。
とは言え、これまでのChromebookと比べると高価ですが、スペックを考慮するとコストパフォーマンスの高いマシンなので格安で開発環境が整えられます。たとえば、似たスペックのmacOS搭載の端末を購入するのは無理ですし、WindowsのノートPCでも機種が限られそうです。
ただ、Chrome OS向けのAndroidエミュレータはプレビュー版なので、本格的なアプリ開発に使うのは、少し様子を見たほうが良いかもしれません。
新しいAndroid Autoが配布開始
少し古い話ですが、Google I/O 2019で取り上げられていた、Android Autoのアップデート版の配信がはじまっています。対応車両を所有している方は、新しいAndroid Autoをすでに体験しているかもしれません。
新しいAndroid Autoでは、ダークテーマや読みやすいフォント、ワイドスクリーンへの対応が行われ、使い勝手にもテコ入れされています。
たとえば、車両の発進と同時にナビアプリが起動するようになり、目的地の設定はGoogleアシスタントを使うか、画面に提案された目的地を選択する方法が追加されます。
また、新しいナビゲーションバーは、ナビゲーション中も画面を切り替えることなく、音楽アプリの操作や電話に応答できるようになりました。
他、通知センターの導入により、最近の通話、メッセージ、アラートの履歴をここで確認できます。移動中に確認したい場合は、Googleアシスタントに読み上げてもうらこともできます。
スマートフォン向けにAndroid Autoアプリがリリースされていますが、将来的にはアップデートされず、車載用だけに絞られます。スマートフォン向けは、Googleマップのナビに追加された、Googleアシスタントが利用できるモードに統合されます。
今週は、このあたりで、また来週。