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2019年10月第2週Microsoft、2画面のAndroidスマホ「Surface Duo」発表

Microsoftが2画面のAndroidスマホ「Surface Duo」を発表

Microsoftが2画面搭載のデバイス、Surface NeoとDuoをSurfaceの発表会で先行公開しました。ここでは、Android搭載のSurface Duoについて取り上げます。

Microsoftの隠し球が登場

10月2日、Microsoftはニューヨークで開催した「Surface」シリーズのイベントで、2画面のAndroidスマホ「Surface Duo」を先行公開しました。

このイベントでは、Surface Pro 7、Surface Laptop 3、Surface Pro Xが発表されて、Surface Duoは将来発売予定のハードウェアの先行紹介という扱いでした。

Surface Duoは、5.6型ディスプレイを2枚搭載しており、画面を内側、外側にも折りたためる端末です。Surfaceのスマホ「Surface Phone」のうわさは昔からありましたが、2画面の端末でモバイル市場へ返り咲きました。

MicrosoftのモバイルOSと言えばWindows Phoneです。

今さら、これを持ち出して新しいスマホを作ることがないのは想像できますが、Androidを搭載してきたのは2画面以上の驚きです。OSを自社開発できるほどの技術力があるベンダーが、他社OSを採用して新製品を開発することに、矛盾とは言いませんが何かしっくりこないものを感じます。これは、筆者のMicrosoftへの認識が古いだけかもしれませんが、OSベンダから脱却しようと真剣に考えているのかもしれません。

搭載のAndroidはどんなもの?

Surface Duo搭載のAndroidに関しては詳しい情報はありませんが、YouTubeにプロモーション動画が公開されており、これを観るとどういった使い勝手になるか想像できます。

ホーム画面は2画面を使って表示されていますが、アプリを起動すると片方のディスプレイで表示されるので、PCのマルチディスプレイのように片方がセカンダリーディスプレイとして機能しているようにも見えます。ディスプレイ間は、オプジェクトをドラッグするなどして往き来できるようです。

また、メールアプリを全画面表示すると、片方のディスプレイにメール一覧、もう片方のディスプレイにはメール本文といった表示も可能なようです。ディスプレイは、360度回転できますが好きな角度で固定して、クラムシェルPCのような格好で手前のディスプレイにソフトウェアキーボードを表示してテキスト入力もできます。

左右のディスプレイで表示内容を変更する場合は、アプリの対応が必要になりそうです。これ以外の動きは、Android 10で機能追加されたマルチディスプレイや折りたたみディスプレイへの対応で吸収されているのかもしれません。この機能追加は、Google I/O 2019のセッション動画で確認できます。

生産性向上の手段としての2画面

Surface Duoのディスプレイは、中央につなぎ目があるので大画面で動画を観て楽しむような用途には向きませんが、PCで2画面で使うと生産性が向上するように、スマホも2画面で使うことで生産性をつなげようとするのが狙いのように見えます。

本のようにも折りたためるので、最強のKindle端末として捉えることもできますが、たとえば、片方ディスプレイで動画を表示しながら、もう片方で作業をするなど、ながらで作業するには最適な端末にもなりそうです。

1画面でも同じ使い方はできますが、画面をスプリットするか、対応アプリであればピクチャインピクチャで表示します。この場合、使っている最中に分割比率や小窓の表示位置などの調整がしたくなり、本筋でないところで手間を取られます。

Surface Duoは、ハード的にディスプレイが2分割されていると潔く割り切って使えます。エンタメ用途を潔く諦めて、生産性向上の手段として使うところは、これまでの2画面端末と違うところで、Microsoftらしいアプローチです。

発売は2020年のホリデーシーズン

Surface Duoの発売は、2020年のホリデーシーズンを予定しています。

先行公開したのは対応アプリの開発を促進するのが目的のはずで、こうした動きはプラットフォーマであるMicrosoftの得意とするところなので、発売頃には対応アプリが多く登場する可能性も考えられます。

今週は、このあたりで、また来週。

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