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2020年1月第5週ホリデーシーズン注目の端末「Surface Duo」SDKが公開されました

今年のホリデーシーズンに注目の端末となるだろう「Microsoft Surface Duo」のSDKと関係するドキュメントが公開されたので、これに関する情報を追いかけてみます。

MicrosoftがSuface Duo用のSDKを公開

Microsoftは1月22日、2つのディスプレイを搭載するAndroidスマートフォン「Surface Duo」用SDKのプレビュー版を公開しました。

Surface Duoは、2019年10月2日、ニューヨークで行われたSurfaceシリーズの発表会で開発中の端末としてお披露目されました。同時にWindows 10Xを搭載する「Surface Neo」も発表されて話題になったので、記憶に残っている方も多いはずです。

Surface Duoは、2つの5.6インチディスプレイを360度回転可能なヒンジでつなげた端末です。SamsungのGalaxy Foldとの違いは、Galaxy Foldは広げると1つのディスプレイになるのに対して、Surface Duoは広げても2つのディスプレイであるところです。

プレビュー版SDKは、すでにダウンロード可能になっており、SDKにはエミュレータも付属しています。エミュレータは凝ったつくりではなく、スクリーンが2つ横に並べられたあっさりした見た目です。

デュアルスクリーンの詳細情報と活用例

SDKと同時にドキュメントも公開されました。これには、2019年の発表会では語られることがなかった、ディスプレイに関する情報が記載されています。

ディスプレイの解像度は、1,350px(横⁠⁠ x 1,800px(縦)で、これが2つ並びます。これの間には、84pxのマスクされる領域が設けられています。また、それぞれのディスプレイにナビゲーションバーが設けられており、端末を縦向きにするとナビゲーションバーが右側に移動します。名前にDuoとあるように、2つのディスプレイを独立して使うことを想定しているようです。

公開されたドキュメントには、デュアルスクリーンのユースケースとして、端末を縦向きで使用したときに、下のディスプレイをペンの入力エリアとして使う例が紹介されています。

シングルスクリーンのタブレットでは、スクリーンにペンでの入力エリアが表示されると、コンテンツ表示エリアが狭くなり使いづらくなります。これは、ペン入力だけではなくソフトウエアキーボードでも同じことが言えるので、縦向きのデュアルスクリーンは、これの解決方法としてわかりやすいユースケースとなりそうです。

筆者は、これを見てニンテンドー3DSをすぐに思い浮かべました。Microsoftのエンジニアがこれから発想を得たかは分かりませんが、となれば、DS用のゲームにデュアルスクリーン活用のヒントが隠されているかもしれません。

Surface Duoは、端末を横向きでも使えます。

この場合、Microsoftが公開するプロモーションビデオのように、ディスプレイ個別にアプリを起動して使うのがわかりやすいユースケースとなるのかもしれません。また、見開きで電子書籍を読むのもわかりやすいユースケースになりそうです。

他、扱う情報をさまざまな角度で見るアプリ、たとえば、Twitterであればタイムラインとハッシュタグをディスプレイごとに分けて表示し、これらを別々で追いかけられる使い方も考えられそうです。

どう区別してもらうかがポイント

折りたたみディスプレイの端末は、SamsungのGalaxy Foldのように開くと1枚のディスプレイになる端末が先行して市場に出ています。Surface Duoは、これらとは似て非なるものですが、見た目からは判断できないので混同される可能性があります。

発売の1年以上も前から情報を公開する理由は、アプリ開発者に端末への理解度を高めてもらい、特徴を活かすアプリを開発して欲しい意図があるはずです。⁠もしかすると、端末の先行販売もあるかもしれません)ユーザに、端末の特徴を活かしたわかりやすいユースケースが提示できれば、Galaxy Foldとの違いに対してネガティブな意見が出ることも少なくなるはずです。

今週は、このあたりで、また来週。

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