Android Weekly Topics

2020年4月第2週Android 11 DP2.1のリリースとFluent Designのスタートメニュー

Android 11 Developer Preview 2.1がリリース

新型コロナウィルスで著名人が亡くなったり、感染の拡大を受けて自治体から外出自粛の要請が出るなど、気が滅入るニュースが溢れていますが明るいニュースもあります。

次期OSとなるAndroid 11の開発は、時間や場所に影響されにくい体制で進められているのか、Developer Preview 2.1が先日リリースされました。これでは、新機能の追加はなく、以下のバグが修正されています。

  • 最近使ったアプリで、長押しして要素を選択するとクラッシュすることがある問題を修正
  • コンポーネントがすべて初期化されていない時に、ステータスバーがバックグラウンドでクラッシュすることがある問題を修正
  • System UIによって作成されたWindowTokensが多いと、アプリのナビゲート時やスクロールした時に動作が不安定になる問題を修正
  • Wear OSデバイスをペアリングしようとすると、Wear OSアプリがクラッシュすることがある問題を修正
  • 設定アプリの検索バーをタップした後、アプリがクラッシュすることがある問題を修正

4月には、Developer Release 3のリリースが予定されているにもかかわらず、バグ修正をリリースしているので、Android 11の開発は、余裕のある体制かつオンスケジュールで進んでいると考えられます。

Windows 10が10億台越え!

Microsoftは、新型コロナウィルスの影響で毎月第3および第4週に公開しているWindows 10のオプションアップデートの提供を5月から停止すると発表しています。

Microsoftには明るいニュースもあります。

Windows 10が動作するデバイスが10億台に達したことを記念して、新しいスタートメニューのデザインがわかる動画を公開しました。

Windows 10 reaches 1 Billion from Microsoft Design on Vimeo.

動画は、Windows 1.0から歴代のスタートメニューを紹介する形ではじまり、後半では新デザインのスタートメニューを紹介しています。新スタートメニューでは、ライブタイルがなくなるとのうわさがありましたが残されているように見えます。また、新しいデザインは、Fluent Designが使われていることがわかります。

新スタートメニューのリリース時期は明確ではありませんが、2021年にアップデートとして配信されるかもしれません。

新スタートメニューで使われている「Fluent Design」とは

Windowsのデザインと言えば「Metro」を思い浮かべる人が多いと思いますが、先の新しいスタートメニューのデザインは、Microsoftの新しいデザイン言語「Fluent Design」が使われています。正式名称は「Fluent Design System」と呼ばれており、Windowsだけではなく、iOS、Android、Webにも適用でき、見た目だけではなく動きに対する考え方の範囲に入っています。

Fluent Design Systemは、物の重なりや影の付き方、意味のある動き、操作対象が把握しやすい奥行きや質感など、考え方はAndroidで使われるMaterial Designに共通点が多く違いがわからない感じもします。

供にロジカルに積み上げられたデザイン言語ですが、筆者の理解は、Material Designは現実世界をモチーフにデフォルメして表現しているのに対して、Fluent Design Systemは、コンピュータ上でしか通じない常識を許容する(たとえば、オブジェクトの上をカーソルがホバーする際の動きが定義されているなど)しており、タッチ操作のモバイルやWebだけなく、入力デバイスを使うデスクトップや組み込みデバイスなどにも適用し易いデザイン言語のように感じています。

Fluent Design Systemは、Office 365で使われています。これで使われているコントロールは、Web、iOS、Android向けのUIフレームワークが「Fluent UI」として、オープンソースで公開されています。WebはReact、AndroidはKotlinを使う必要がありますが、気になる人はチェックしてはいかがでしょうか。

今週は、このあたりで、また来週。

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