6月11日にAndroid 11の発表イベントを開催
次世代のモバイルOS「Android 11」のベータ版を発表するためのオンラインイベントが6月3日に開催されます。日本時間では6月4日の0時から開催です。
新型コロナウィルスの感染拡大防止のために、大規模イベントは中止やオンラインイベントに切り替わりました。例年であれば、Google I/Oは終了している時期ですが、今年は中止となり、これから切り出されたイベントが1ヵ月遅れでの開催となりました。
今後のリリーススケジュールは、発表会と同時にBeta 1が公開されます。
その後、7月には安定性を向上したBeta 2の公開が予定されています。8月には、リリース候補となるBeta 3の公開が予定されています。リリース版は、2020年のQ3の遅くの予定です。ここ数年、8月の下旬から9月の上旬にかけてリリース版が公開されていましたが、今年は少し遅れてのリリースとなりそうです。
外出が制限されて気が滅入ることも多いので、オンラインとは言えイベントが開催されて、先行きが示されるのは喜ばしい限りです。
Pixel 4aが同時発表されるか?
CASCHYS BLOGが入手したドイツVodafoneの内部情報では、Pixel 4aの発売日が5月22日に設定されていましたが、Google I/O 2020中止を受けて先延ばしされ、Android 11のイベントで発表が行われ、そのあとの6月5日に発売になると予想されています。
Pixel 4aのスペックは、SoCはSnapdragon 730、ディスプレイは5.8インチ、解像度は2340×1080、バッテリ容量は3080mAh、12メガピクセルのシングルカメラになると言われています。端末価格は、有名になったPixel 4aの看板広告でも示されたように399USドルからです。
4月に発売になったiPhone SE(2020)の64Gバイトモデルは、価格が399USドルからなので、Pixel 4aとのガチンコ対決となりそうな予感ですが、iPhone SEは、最新のA13 Bionicを搭載しているものの、ディスプレイは4.7インチと小型で、解像度は1334×750でフルHDを下回り今どき感はありません。Pixel 4aのSoCはA13 Bionicには劣りますが、バランスよく今どきのスペックにまとめられているので魅力的に見えます。
Pixelに黄色信号点灯か
そのPixelシリーズのカメラ技術を率いていたマーク・レボイ教授が、3月にGoogleを退社していたことがわかりました。
レボイ教授に先立ち、1月にはPixelシリーズのゼネラルマネージャであるマリオ・ケイロス副社長も退社しています。両名とも、Pixel 4シリーズの販売不振が辞職の原因とされており、そのPixel 4シリーズは、これまで200万台しか売れていないと言われています。
Pixelシリーズは、ソフト処理によってスマホで撮影したとは思えないような写真が撮れます。GoogleはPixelシリーズの前に、Nexusの名前で端末を販売していましたが、取り立てた特徴のない端末でした。Pixelシリーズは綺麗な写真が撮れる端末として、その名前を世に知らしめました。この立役者が、コンピュータグラフィックスを専門とするマーク・レボイ教授というワケです。
ソフトによる写真の加工は、どちらかと言えば御法度とされていましたが、これを当然のものとしたのは教授の功績です。いまやソフト加工なしには、スマホのカメラは語れないようになりました。教授の理論や手法の結果は、多くの人が感動する写真を誰にでも撮れるので支持されることになり、いまはソフト処理した写真があたりまえになっています。
退社の事情が漏れ聞こえてくることはありませんが、レボイ教授の功績を考えれば、販売不振だけが原因ではないようにも思われます。レボイ教授は、Pixel 4の発表会で、最近スマホに多く搭載されている超広角レンズよりも望遠の方が重要と語っているので、次回シリーズの方向性に対して考え方の相違があったのかもしれません。
Pixelと言えばカメラです。次回作では、方向性が大きく変わらないかもしれませんが、特徴部分を牽引していたリーダーを失ったので、黄色信号が点灯したと言えます。
今週は、このあたりで、また来週。