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2020年7月第3週MicrosoftのAndroidがいよいよ登場か

MicrosoftのAndroidがいよいよ登場か

Microsoftは、2019年10月に2画面のAndroid端末「Surface Duo」を発表しました。これは、2つの画面をクラムシェルのように折りたためる端末で、発売時期は2020年のホリデーシーズンとしていました。Android Policeによれば、Surface Duoの開発は順調に進んでおり、次期モデルの開発にも着手していると報じています。

Surface Duoに搭載されるAndroidは、Microsoft独自のカスタマイズが行われます。これは、ヘルシンキに拠点を置く「Movial」という、ソフトウェア、サービス、デザイン開発会社が関わっています。Movialの開発実績に「Sailfish Luncher for Jolla」が入っているのは土地柄といった印象です。

Movialの名前を聞くのは始めてですが、取引先にSamsungやhtc、LGの名前があります。これらが発売する端末のカスタマイズにも関わっているとすれば、Androidに対して深い知識と高い専門性を持つソフトウェア開発会社なのかもしれません。

Microsoftは、このMovialでSurface Duoに関わったチームを買い取り、自社の開発チームに組み入れたとWindows Centralが報じています。全体を買収したわけではないので、Movialは独立した会社として今後も継続して、サイバーセキュリティなどの分野に注力していきます。

Microsoftは、Azureを代表とするサービス開発に力を入れているので、Surface Duo向けのAndroidのカスタマイズに外部企業を使うのは当然の判断かもしれませんが、昔のMicrosoftを知る筆者にとっては驚きのニュースです。

夏の後半には発売される?

コロナ禍で多くのプロジェクトがスケジュールを先送りにしている中、Surface Duoは開発が順調に進んでいるのか、今年の2月にカナダ・バンクーバの電車内で試作機を使う様子が目撃されています。

この時点で、ハードウェアとソフトウェアはほぼ完成しており、4月上旬のめどでOSのカスタマイズ部分に磨きをかけ、夏の後半には少量ながら出荷ができるのはないかと言われています。次期モデルの開発に着手していると報じられているので、スケジュールは予定どおりに進んでおり、ホリデーシーズンよりも前に発売される可能性はあります。

発売を前倒しするもう1つの理由は、Surface Duoに搭載されるCPUが1世代前のSnapdragon 855で5G非対応のためです。2画面という特徴とこれを活かした造り込みがされている端末でも、このスペックでは競争力が低いと考えているようです。

Microsoftの再チャレンジを楽しみにしている

MicrosoftのモバイルOSと言えば、Windows CEからはじまりました。Windows CEは、アプリ開発にWin32 APIを使えるのがウリだったのは、いまとなっては懐かしい記憶です。その後、Windows Mobile、Windows Phone、Windows 10 Mobileまで続きましたが、2019年12月10日でWindows 10 Mobileのサポートが終了して、その後、MicrosoftのモバイルOSは登場していません。

OSが過去のものになると継承されるものはありませんが、Windows 10 Mobileは、当時からライバルよりも抜きん出た部分があり、一部は継承されて残っているものがあります。たとえば、Modern UIはWindows 10に継承されています。中でも特徴的だったタイル状のスタートメニューは、Windows 10のスタートメニューに残されています。もう1つ、スマートフォンにディスプレイをキーボードを接続して、デスクトップPCのように使う「Continuum」もSamsungのDeXやHUAWEIのPCモードとしてAndroid端末で継承されています。

早ければこの夏には、Surface DuoとAndroidでMicrosoftのモバイルがリブートします。Microsoftはモバイルでは蚊帳の外だったので、どのような動きをするのか楽しみです。

今週は、このあたりで、また来週。

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