Androidユーザのスマートウォッチ選び
長らく続くコロナ禍の中で自身の健康状態を把握のために、スマートウオッチの購入を検討している方も多いのではないでしょうか。
スマートウォッチといえば、Apple Watch一択の感はありますが、Androidには対応しません。iPodがWindowsに対応したように、Androidに対応すれば揺るがないシェアを獲得すると思われますが、今のAppleとiPhoneのシェアを考慮すれば必要性がないのかもしれません。
スマートウオッチはApple Watch以外にも選択肢があるので、今回は「Androidユーザのスマートウォッチ選びと」題して前編・後編に分けて見ていきます。
第一候補は「Wear OS by Google」
Androidユーザがスマートウォッチを選ぶときに第一候補となるのは、Googleの開発する「Wear OS by Google」を搭載するスマートウォッチです。
Wear OSは、Apple Watchよりも1年早い2014年に市場投入され歴史がありますが、現在のバージョンは2.0で長らくメジャーバージョンアップが行われていません。Apple Watchは、毎年メジャーバージョンアップが行われているので、さらに見劣りします。Fitbitを買収したことで、テコ入れがされると思われましたが、まだゴタゴタしているので思惑どおりには進んでいないようです。
Wear OSを採用するメーカは多く、FossilやTicWatch、Huaweiがあります。また、スイスの高級腕時計メーカ「TAG Heuer」も採用するなど、安価から高級な腕時計まで幅広い選択肢があるのがWear OSの特徴です。
今回は、購入しやすい価格帯の製品を揃えるFossilとTicWatchをピックアップします。
腕時計メーカとして実績「Fossil」
Fossilは腕時計メーカとして実績も多く、BurberryやDKNY、DIESELなどの許可を受けて腕時計を製造・販売しています。
最新スマートウォッチは、Fossil Generation 5(Gen5)です。ケースサイズが44mmと46mmで大型の腕時計です。
ハードウェアスペックは、SoCがQualcomm Snapdragon Wear 3100、メモリは1GB、ストレージは8GB、ディスプレイは1.28インチAMOLED(416×416)です。
スピーカ搭載なので通話に対応するだけでなく、Googleアシスタントとのやりとりも音声で完結します。他、バッテリ駆動時間を制御できる機能があり、バッテリ延長モード、デイリーモード、拡張モード、腕時計表示限定モードの4種類から選べるのも特徴です。支払いは、Google Payには対応していますがFelicaには対応しません。
最近、購入しやすいGen5eがリリースされました。
これはソフトウェアの主要機能はそのままに、ケースサイズ(42mmと44mm)やストレージサイズ(4GB)、ディスプレイ(1.19インチAMOLED、390×390)を変更することにより、Gen5より購入しやすくなったスマートウォッチです。こちらも支払いは、Felicaには対応しません。
多くの腕時計を手がけるFossilだけあり、腕時計らしい手堅いデザインの製品が多いので、どんな場面でも使えるスマートウォッチを選びたい人に向きます。
コスパにだけではない「TicWatch」
2012年創業で中国の北京に本拠地を構えるMobvioは、40カ国以上で展開しているブランドです。2015年には、Googleから出資を受けています。ここはTicWatchシリーズを開発しており、最新スマートウォッチは「TicWatch Pro 3 GPS」です。
TicWatch Pro 3 GPSは、2つのディスプレイ(AMOLEDとTN液晶)を2層構造で持っており、これをスマートウォッチ用のディスプレイと時間や運動量を表示するディスプレイとして使い分けることで、最大3日間、最もバッテリ消費の少ないエッセンシャルモードでは、最大45日間の駆動時間を実現しています。
また、Qualcomm Snapdragon Wear 4100をSoCに採用して、高速化と省電力化を実現しています。これは、Qualcomm Snapdragon Wear 3100比較で、CPUとメモリは85%、GPUは150%、省電力性能は25%向上しています。他に健康データの管理や運動データの機能など、今のスマートウォッチに求められるものは全て備えています。
コスパに優れたスマートウォッチとして紹介されるMobvioですが、Macintoshをデザインした会社として有名なFrogと提携して、デザインや製品体験にも力を入れているのも特徴で、成果としてTicWatch S2が「red dot design award」を受賞した実績もあります。
今週は、このあたりで、また来週。