nubiaのスマートウォッチ「nubia WATCH」を入手
腕時計好きという言葉がありますが、「スマートウォッチ好き」の言葉があってしかるべきと考えるほど、筆者は気になるスマートウォッチがあると手を出してしまいます。最近は、Android端末を手がけているnubiaのスマートウォッチ「nubia WATCH」を入手して使いはじめました。
これは、Kickstarterで出資者を募っていたプロジェクトで出資額は179USドルからでした。
クラウドファンディングのテンプレごとく、予定出荷が10月から12月に遅れましたが約束通り手元に到着しました。筆者は、この程度の遅れは気にしませんが、出荷が遅れたお詫びの品として、アドオンとして販売していたナパレザーのストラップが付属してきました。
nubia WATCHは、中国本土向けに販売されていた「nubia Alpha」のデザインリファインバージョンです。nubia Alphaには、4G通信機能とカメラが内蔵されていましたがnubia WATCHでは省かれています。これ以外にスペックに大きな違いはなく、SoCはSnapdragon Wear 2100で、1GB RAM、8GBストレージ、425mAhバッテリ、GPSとBluetooth 4.1の搭載となっています。
バッテリ駆動時間は最大7日間ですが、筆者が試した限り1日使ってバッテリ残量が55%前後だったので、2日程度は使える印象です。大型ディスプレイを搭載しているので、ほこりや水に弱そうに見えますが防塵防水性能はIP54です。いまは、コロナ禍で定期的な手洗いが欠かせませんが、腕に着けたままでも心配はありません。
4.01インチディスプレイが新体験をもたらす
搭載されているAMOLEDディスプレイは、サイズは4.01インチ、解像度は960×192(244ppi)となっており、これまでのスマートウォッチで考えられないサイズです。これが手首の上だけではなく、前後まで回り込んでいて新しい操作体験をもたらします。
手首の上にあるディスプレイは、ケース形状に合わせてフラットですが、手首に回り込んでいる部分は、ストラップに合わせて湾曲してわずかに動くので、フレキシブルディスプレイの技術的な特徴が活かされています。
大型ディスプレイのおかげで、表示できる情報量が少ないスマートウォッチの弱点が解決されています。これの手首の向こうから手前まで、情報が回り込んで表示されている様子は圧巻で、この様子は、誰に見せても「おぉぉ!」と驚きの声をあげます。また、このディスプレイに表示された情報をスクロールするために、手首の奥から手前に指をスワイプする操作体験は、これまでにないもので新鮮です。
フィットネスの計測結果は、ディスプレイの特徴を活かしてすべて一覧表示されます。これを確認するために、手首をぐるっと動かしながら見る感覚は、これまでのスマートウォッチ、スマートフォンにもなかった感覚で新しい体験です。
内蔵のクロックフェイスは、このディスプレイの特性を活かしたデザインがされており、手首の向こうから手前まで文字盤が表示されます。情報の表示方法は凝っていて、手は手のひら側に捻りやすいので、手前のディスプレイに歩数や心拍数などの情報が表示される工夫がされています。
期待し過ぎなければ
nubia WATCHでできることは、スマートバンドのプラスアルファで、フィットネスを計測したり、スマホ通知やカレンダー確認、天気の確認などが可能です。また、音楽を端末に転送して再生する機能もあります。もともと通信機能を持っていたためか、電話をかける機能がスマホの電話帳と同期して、これを確認しながら電話がかけられるのは他のスマートバンドにはありません。
ケースサイズは、幅が41.5ミリ、厚みが10ミリです。数値だけを見れば腕時計並みで、取り回しが良さそうですが、手首の両橋のディスプレイの形状が角張っており洋服の袖にひっかかることがあります。重さは99gです。男性用腕時計の平均が150g程度といわれているので、これと比較すれば軽量ですが、腕に着けるとずしりと重さを感じるのでフィットネス用途で使うには覚悟が必要です。
AndroidとiOSとの連携は、コンパニオンアプリをストアからダウンロードします。
これでできることは、フィットネスの計測結果確認と端末設定などで、端末で動くアプリなどを追加する機能はなく、メーカの吊るしで使うのが基本です。
nubia WATCHは、期待をし過ぎなければ、よくまとまった端末です。
ただ、できることで見ると同じレベルの端末が安価に購入できます。ガジェット好きな層がディスプレイに価値を見出して購入すると考えれば、もう1つくらいは特徴的な部分がないと物足りなさを感じるのと、使い続ける理由が見つけられないのが正直なところです。
今週は、このあたりで、また来週。