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2021年2月第4週低価格キワモノ路線もAndroidならばアリ(前編)

ディスプレイが折り畳み式だったり一部が回転したり、近年はユニークなギミックを採用するスマホが見れるようになりました。こうしたスマホは、ハイエンド端末と同等の価格設定で、気軽に手が出せる代物ではありません。しかし、Androidの世界は奥深いもので、ユニークかつ手頃な価格の端末も存在します。今回は、こうした端末を2回に分けてご紹介します。

学習リモコンとして使える「Xiaomi QIN 2 Pro」

まずは、XiaomiのQIN 2 Proです。

Xperia 1の21:9越えの、22.5:9のアスペクト比を持つ縦長ディスプレイが最初に目に入ります。端末サイズは132 x 55 x 8.6mmで、重さは105.7gです。

AliExpressの「MI Mijia YouPin Store」⁠Xiaomiが運営する小口注文用のオンラインストア)が販売しており、価格は1.3万円台です。

搭載OSはAndroid 9.0。SoCはオクタコアのSC9863A、メモリは2GB、ストレージは64GBです。グローバルバージョンを選べばPlayストアにも対応します。冒頭でも触れたように、アスペクト比22.5:9、5.05インチ(1440 x 576ピクセル)の縦長ディスプレイと赤外線ポートを搭載しているのが特徴です。

QIN 2 Proは、普段使いのスマホとして使うには物足りないスペックですが、家電操作のリモコンとして活用できそうです。

最近は、スマホの専用アプリで操作する家電が増えていので、こうした家電と従来の赤外線リモコンで操作する家電の両方をQIN 2 Proの1台で操作できます。この目的以外のアプリを入れないようにすれば、学習リモコンよりも便利につかえそうです。

大きさと重さがテレビのリモコンに近いので、リビングのテーブルにQIN 2 Proがあっても違和感はなさそうです。

2つの初採用「Hisense A5 Pro CC」

Hisense A5 Pro CCは、カラーのE-Inkディスプレイを搭載したスマートフォンです。

Hisenseは、REGZAブランドで有名な東芝映像ソリューションを2017年に子会社としており、国内ではテレビブランドとしても名前が浸透しつつあります。本国の中国では、家電だけではなく、スマートフォンやタブレットも扱っている大手電気メーカです。

2020年6月に中国で発売された端末ですが、ふたつの初採用があるのでピックアップしました。

国産SoCを採用

A5 Pro CCのSoCは、中国の国策半導体企業UNISOC社のT610を採用しています。

UNISOC社は、中国国内ではHuawei傘下のHiSilicon社に続いて、2番目に大きなファブレス企業です。

T610は、Cortex-A75x2+Cortex-A55x6のオクタコアプロセッサで1.8GHzで動作します。GPUはMali-G52 MP2で、製造プロセスは12nmです。CPUとGPUのどちらも2017年から2018年ごろの技術で、新しいものではありませんが、Android 10に最適化されています。

Hisenseの端末は、同じ中国のHuaweiのKirinシリーズを採用することもありましたが、国策にしたがいUNISOC社のSoCを使った端末をリリースしています。A5 Pro CCは、T610をはじめて採用した端末で、これ以外のAシリーズのスマホやQシリーズのタブレットでも、UNISOC社のSoCを採用しています。

世界初のカラーE-Inkを採用

搭載されているカラーE-Inkディスプレイは、5.84インチ(1440×720ピクセル)で発色できる色数は4,096色です。

発色数に限りがあるのは、いまどき信じられませんが、8bitや16bitパソコンが全盛だった頃は発色数をウリにしていたので、'80年代中ごろに戻った印象です。2016年にフルカラー表示可能なE-Inkディスプレイが発表されているので、この色数が話題になるのは数年の間かもしれません。

YouTubeのレビュー動画を観ると、画面を書き換えているのが見て取れるのと表示モードによっては残像が残っているので、動きとしてはモノクロのE-Inkディスプレイと変わりません。紙のような表示品質がE-Inkの特徴でカラー表示でも同じです。ただ、発色がイマイチで、インクジェットのエコモードで印刷したような表示に見えます。

QIN 2 Proの用途が明確だったのに対して、正直、A5 Pro CCはどう使おうかと悩みますが、ガジェット好きの心をくすぐる要素を持っています。

今週は、このあたりで、また来週。

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