Fitbitは、次期Wear OSの発表のタイミングでソフトウェアを提供する話題が出たので、Fitbit OSを搭載するSenseやVersaシリーズは、今世代限りか徐々にフェードアウトしていくだろうと思われましたが、このタイミングでFitbit SenseとVersa 3でSuicaが使えるようになりました。
Fitbit Charge 4がハードウェアの買い替えでSuicaに対応したのに対し、Fitbit SenseとVersa 3はハードウェアの買い替えなしで対応です。
これが、すべての端末なのか国内で売られている端末に限っているのかはわかりませんが、筆者のFitbit Senseは、発売直後の2020年10月に入手したものなので、当初からFeliCa通信に対応するNFC-Fに対応するハードを搭載してたはずです。Fitbitのソフトウェア開発は、他と比較するとスローテンポなので開発や調整に時間がかかり、発売から9ヵ月後に機能のリリースとなったのかもしれません。発売直後に対応していれば、状況がずいぶん変わっていた可能性がありますが、これは言いっこなしですね。
Suicaを使うには
筆者は、Fitbit SenseとiOSとの組み合わせで使っているので、これを中心に紹介していきます。YouTubeに設定動画を公開しています。併せて参考にしてください。
Suicaを使うには、スマホのコンパニオンアプリ「Fitbitアプリ」がiOSであれば、3.43.1(1057)、Androidは3.43以上が必要です。他、Fitbit Senseのファームウェアバージョンが128.5.38以上が必要です。最新版のファームウェアはロールアウトされているので、まだの方は順番を待つ必要があります。アプリは、ストア経由でアップデートします。これで条件が揃いました。
次にSuicaカードの発行手続きをします。
Suicaカードの発行手続きは、Fitbitアプリの端末設定にある「ウォレット」から行います。交通にあるSuicaカードのアイコンをタップして発行の手順を進めます。
筆者が試した限り、既存カードは移行できないので新規でカードを発行します。カード発行時は1,000円以上のチャージが必要で、この支払いはGoogle Playを使います。
筆者はGoogleアカウントがあり、Google Playも事前にクレジットカードを登録してあったのでスムーズに進みました。事前に準備をしておくことをお勧めします。
アプリ起動なしで使える
Suicaカードはウォレットで管理されるので、Fitbit Payで扱うクレジットカードやデビットカードと同じ扱いなのかと思えばそうではありません。
クレジットカードやデビットカードを使う場合は、サイドボタンの長押しでFitbit Payアプリを起動して読み取り機にかざしますが、Suicaを使うときに限ってはFitbit Payアプリの起動なしで、端末を読み取りにかざすだけで済みます。
筆者が試した限りは、読み取り機に触れるか触れないかくらいまで近づけないと読み取りされませんでした。Apple Watchは、数センチ離していても読み取られるので、これを使ったことがある方は意識して使う必要があります。利用履歴はFitbitアプリのウォレットから確認できます。
Fitbitアプリで発行したSuicaカードは、これの管理下に置かれて、JR東日本のSuicaアプリとは別管理です。また、発行できるカードは1枚で複数持てません。
チャージ上限は5,000円
SuicaカードへのチャージもFitbitアプリのウォレットから手続きをします。
Suicaカードへのチャージ上限は2万円の認識ですが、Fitbitアプリ経由で発行したSuicaカードの上限が5,000円のようです。Suicaを頻繁に使う方は残高に注意してください。
チャージはスマホが基本だと思いますが、JR東日本が駅に設置するチャージ専用機(EV22)でもチャージ可能です。チャージ専用機は新しい設備で設置駅が限られているようですが、スマホの電池が厳しい時には使えそうです。
やはり安定のSuica
Fitbit Payは、支払い方法としてVISAタッチをサポートしていましたが、対応するクレジットカードが限られていたので筆者は使っていませんでした。Suicaに対応したことで、利用の敷居が低くなりどこでも安心して使えます。やはり安定のSuicaです。
予想外のタイミングでのSuica対応ですが、Fitbit Senseがいままで以上に欠かせない存在となったのは間違いありません。
今週は、このあたりで、また来週。