Android Weekly Topics

2021年9月第3週そろそろAndroid 12がリリースされるので復習

Android 12のベータ5がリリースされました。今回のベータ5が最終となり、正式版リリースは「数週間以内」とGoogleは語っています。

Android 9は2018年8月6日、Android 10は2019年9月3日、Android 11が2020年9月8日のリリースなので、Android 12のリリースは少しが遅れているようにも見えますが、もしかするとPixel 6と同時に発表されるのかもしれません。

さて、そのAndroid 12には、潮流にあった改良や新しい機能が追加されます。今回は、Android 12に搭載予定の機能で注目すべきものを見ていきます。

新しいデザイン言語「Material You」

Material Youは、Google I/O 2021でAndroidの新たなデザイン言語として紹介されました。Material Youは、Material Designの流れをくみます。このMaterial Designは、カードメタファをベースに、これの重なりを表現する影や奥行き、タップを示すアニメーションや実行の意味を示すアニメーションが特徴です。

Meterial Youは、名前にYouの表すようにシステム横断でパーソナライズする機能を持つのが特徴です。特徴的なのは色調を統一する機能で、ユーザーが設定している壁紙から特徴的な色を抽出して、システム全体に適用して統一感を出すのと色で個性を表現します。

他、オーバースクロールしたときのバウンドの動きが変更されています。

このように動作中のアニメーションがリッチになる要因は、ディスプレイの高リフレッシュレート化が関係しているかもしれません。

透明性が高まったプライバシ

Android 12では、プライバシダッシュボードが追加されます。これは、インストールしたアプリが、どの権限を必要としているのか、いつアクセスしたかを確認できます。

ダッシュボードでは、24時間以内に権限にアクセスしたアプリが円グラフで表現されます。また、権限ごとにアクセスしているアプリ数が把握できるのと、直近から24時間以内でアクセスしたアプリをタイムライン表示で確認できます。

また、アプリがマイクやカメラにアクセスすると、ステータスバーにアイコンが表示されます。他、クイック設定でマイクとカメラへのアクセスが制御できます。これだけでなく、アプリがクリップボードにアクセスすると、トーストでユーザに知らせる機能も実装されます。

今どきは、アプリを全面的に信用できないのが現実なので、こうした機能は自分の端末がどういった状態か把握・理解するために必要なもので、今後は当たり前のものとなりそうです。

トラッキングが拒否できる?

Android 12からは、トラッキングを拒否する機能が搭載されると言われています。

具体的には、デバイス固有のIDへのアクセスが拒否できるようになり、ユーザが拒否を設定すると0詰めの値を返します。Googleによれば、トラッキング拒否は2021年後半からAndroid 12を搭載した端末から使用可能になり、2020年前半までには、Playストアにアクセスできる、すべての端末に対して適用されます。

Googleは、広告事業がコアビジネスで収入源なので、トラッキング拒否により収入減となる懸念が考えられます。この影響として、これまで無料で提供されているサービスが有料提供となる可能性も考えられます。影響範囲は大きそうなので、Android 12のリリース以降にどのような動きとなるのか注目して見ていきたいです。

表情でスマホが操作できる

Android 12 Beta 4に、顔の表情でスマホが操作できる機能「カメラスイッチ」が搭載されました。アクセシビリティ機能に分類されているのと、この機能を使うとバッテリ消費が激しくなるので、常用利用ではなく、障がい者が利用することを想定した機能のようです。

この機能は、口をひらく、笑顔、眉毛を上げる、右を見る、左を見る、上を見るに対してコマンドの割り当てができます。たとえば、口をひらくことで通知パネルが開いたり、眉毛を上げることでホーム画面を表示するといったことが可能になります。スマホではなく、Google Nest Hubに搭載されれば活用の幅が広がりそうだと感じる機能です。

今週は、このあたりで、また来週。

おすすめ記事

記事・ニュース一覧