Androidケータイの歩き方

第22回Androidケータイの文章作成環境を考える(1)

手を出さなかった理由

ガジェット好きのわりには、なんだか、せせこましい印象があって、使うこと自体に積極的ではなかったのですが、他で必用になり遅ればせながら折り畳み式のBluetoothキーボードを入手しました。

小型キーボードの「Logicool diNovo Mini」は所有していましたが、正直一緒に持ち歩くのは面倒で、使いこなしているとは言いにくい状況でした。そんな中、折り畳み式キーボードの購入だったので、本当に使えるものか懐疑的でしたが、使ってみると予想外に良いキーボードで、これであればメールや原稿書きには十分使える印象を持ったので、これを使ったAndroidケータイの文章作成環境を考えてみます。

購入したキーボード?

筆者が入手したのは、REUDOのRBK-2200BTiで、BluetoothのHIDプロファイルで接続するMac配列の英語キーボードです。MacBookを英語配列のキーボードで使っているので、迷うことなくこれを選択しましたが、この他に、Windows配列の日本語と英語キーボードがラインナップにあります。電源は、単四乾電池を2本使います。電池はキーボードに付属していないので、別途用意する必要があります。

キーボードは多くレビューされているので、詳しくは触れませんが、タッチタイプ可能な18mmのキーピッチと、まずまずの打鍵盤感で、メールのみならず長文の作成にも十分耐えうる印象です。また、持ち運びを前提しているためか、スエード調のソフトケースが付属しているところもポイントです。

一緒に小物などが収納できるケースがあれば、なお良いか
一緒に小物などが収納できるケースがあれば、なお良いか

REGZA Phoneとの組み合わせは?

本連載で何度がご紹介しているように、筆者はREGZA Phone T-01Cを愛用しているので、RBK-2200BTiは、これと組み合わせて使うことになります。REGZA Phoneは、Bluetoothのペアリングに癖があり、端末側でペアリングのパスキーを入力したあとに、同じキーをキーボード側でも入力する必用があります。この方法は、REUDOのホームページでも丁寧に解説されているので、初期設定の際には参考すると、つまずきなく使いはじめることができるはずです。

日本語入力ソフトをどうするか?

Androidケータイは、ユーザの好みに合わせて日本語入力アプリが選べるのも特徴のひとつです。たとえば、REGZA Phoneには、ATOKがプリインストールされています。愛用のMacBookでもATOKを愛用しているので、絶対的なブランドイメージを持っており、REGZA Phoneを選んだ理由の1つでもあります。まずは、このATOKとの組み合わせで、難なく使うことができれば、最強の入力環境になるので期待をしていたのですが、REUDOのホームページでも制限事項としてアナウンスされているように、日本語と英語の切り替えがキーボードから行うことができず、画面に表示されているソフトキーボードの切り替えボタンをタッチする必要があります。承知の上で使ってみると、筆者の使い方では、画面タッチでの切り替え操作が相当なストレスで、使えたものではないので別の日本語入力アプリを試してみます。

次に試したのは、Androidケータイ創世期からある日本語入力アプリ「Simeji」です。早速、Androidマーケットからダウンロードして使ってみると、ATOKではダメだったキーボードを使った日本語と英語の入力切り替えが、Shift+Spaceのコンビネーションで問題なく行えます。変換精度は、ATOKと比較すると違和感を覚えることが多いのですが、キーボードからの操作できるのは快適です。しかし、新たな問題が発覚します。変換候補の選択がキーボードから行えず、変換候補の選択は画面をタッチする必要があります。例えば「きしゃ」「帰社」と変換しようとした場合、初回の変換候補が表示されるところまでは問題ないのですが、⁠帰社」が初回の変換では表示されず変換候補から選択する必要がある場合は、画面をタッチして選択する必用があります。これもATOKの同様に、ストレスが溜まる原因になるので、別の日本語入力アプリを試してみます。

次に試してみたのが、OpenWnnフリック対応版です。

REGZA Phoneがメインの端末になる前は、日本語入力アプリにこれを愛用しており使い慣れています。OpenWnnフリック対応版は、日本語と英語の入力の切り替えが、Simeji同様Shift+Spaceで行えます。また、変換候補の選択もパソコンのIMEのようにSpaceキーで選択していけるので、何の違和感も感じることなく使えます。変換精度は、Simejiと同様に、日本語変換にWnnが使われているので、ATOKと比較すると、いまひとつに感じますが、無料でこの環境が手に入ると思えば、十分な仕上がりです。

使うには、少しスペースが必要になるが快適な入力環境が構築できる。
使うには、少しスペースが必要になるが快適な入力環境が構築できる。

比較すると……

ATOK、Simeji、OpenWnnフリック対応版とさまざまな日本語入力アプリを試したので、筆者が評価したポイントをにまとめてみました。

Shift+矢印キーによるテキスト選択機能と変換精度がイマイチなところに目をつぶれば、OpenWnnフリック対応版が一番使い易いので、これを常用しています。

 それぞれの比較
ATOKSimejiOpenWnnフリック対応版
Shift+矢印キーでテスト選択××
キーボードによる日本語切り替え×
キーボードでの変換候補選択×

エディタをどうするか?

日本語入力アプリは、何とか落ち着いてきたので、次回は、エディタ周りをご紹介したいと思います。

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