Androidケータイの歩き方

第25回Androidケータイの文章作成環境を考える(4)

今回を含めて合計4回にわたり、Androidケータイの文章作成環境を考えてきました。

今回で、ひと区切りと考えていますが、Androidケータイを取り巻く環境は、日々変化しているので、使い方に変化が出るようなアップデートが発生した場合は、改めて紹介する機会を設けたいと考えています。

本題に入る前に……

開発用の端末としてGoogleのNexus Sを入手しました。

購入候補は、最新OSのAndroid 2.3が搭載された端末だったので、Xperia arcやGalaxy S IIも検討したのですが、送料込みで4.5万円前後で入手できるところが決め手となりました。入手して間もないので使い込めていませんが、有機ELの液晶ディスプレイは、美しいとしか表現の方法が見つからない程ですし、1GHzのHummingbird CPUは快適そのものです。

筆者は、REGZA Phoneを所有しているのですが、Nexus Sを使うと戻るのが嫌になるほど、体感速度には違いがあります。また、電池の持ちもそれと比較すると秀逸で、筆者の使い方であれば、1日使っても30%程度の残量があるような状態です。見た目のチープさやスペックが尖っていないなどで、マニアウケの悪いNexus Sですが使えるベーシック端末という印象で開発用にはピッタリの印象です。

Jota Text Editorとは

さて、本題へ戻ります。

前回は、Dropboxとの同期方法として、Dropbox純正のクライアントをご紹介しました。

テキストファイルを新規作成するときは、Dropboxクライアントからでないと、同期の対象とならないので運用には注意が必要ですが、それさえ注意すればストレスなく使うことができます。

今回は、テキストエディタ「Jota Text Editor」との連携方法を中心にご紹介します。Jota Text Editorは、Androidアプリとしては珍しく、ユーザにファイルの存在を意識させ、保存のタイミングや保存先までも指示できるつくりです。機能的には、パソコンの汎用テキストエディタのような仕上がりで、検索機能や豊富な編集コマンドの他に、CTRLかALTキーとのコンビネーションで、ショートカットコマンドが実行できるところが特徴です。

Jota Text Editorの入手方法

端末の「マーケット」を起動して「jota」をキーワードにして検索します。

検索結果は一件のみで、ノートに鉛筆が書かれたアイコンがあるはずなので、それをタップしてインストールします。

検索結果は1件のみなので、間違うことなくインストールできる
検索結果は1件のみなので、間違うことなくインストールできる

Jota Text Editorの初期設定

初期設定なくすぐ使えますが、筆者は、少しでも画面を広く使う為に[設定][表示]カテゴリにある[タイトルバーを隠す]にチェックを入れて、タイトルバーを表示しない設定で使用しています。

DropboxとJota Text Editorの連携

Joata Text Editorは、Dropboxクライアントとの連携して使うことが前提になるので、それとの連携方法を中心にご紹介します。

ファイルの新規作成

テキストファイルを新規作成する場合は、Dropboxクライアントでテキストファイルを作成したいフォルダへ移動します。

たとえば「Private\原稿」の場合は、そこへ移動して、メニューの[新規]を選択して[何を作成しますか?]から[テキストファイル]を選択します。すると[テキストファイルを作成]と表示されて、作成ファイルを編集するアプリを選択する画面が表示されます。ここから[Jota Text Editor]を選択すると、新規作成の状態でJota Text Editorが起動して、テキストを編集できるようになります。

選択肢からテキストファイルを選択する
選択肢からテキストファイルを選択する

ファイルの保存

編集したテキストファイルを保存する場合は、Jota Text Editorの[ファイル]メニューを選択して[上書き保存]を選択します。

ここから先は、少し注意が必要です。ファイル保存のダイアログが表示されますが、その保存先をSDカードにあるDropboxのキャッシュフォルダを指定します。たとえば、先でご紹介したように、テキストファイルの保存先が「Private\原稿」の場合は、SDカード上の「dropbox\Private\原稿」に保存します。

煩雑な操作ですが、少しだけ注意して保存先を決定するだけなので、難しいことはないはずです。Jota Text Editorの[ファイル][終了]を選択して終了すると、Dropboxクライアントに戻りDropboxサーバとの同期が行われます。作成したテキストファイルは、Dropboxクライアントの[リフレッシュ]を実行しないと一覧に現れないので注意してください。

ファイルの編集

ファイルの編集もDropboxクライアントから始まります。

Dropboxクライアントで、編集したいテキストファイルが保存されているフォルダへ移動します。編集したいファイルをタップすると、ファイルがダウンロードされて[アプリケーションを選択]が表示されます。そこで[Jota Text Editor]を選択すると、アプリが起動されて、ファイルが編集できるようになります。

編集後は、⁠ファイル]メニューの[上書き保存]を選択すると、ファイルが保存されてDropboxサーバとの同期が行われます。ファイルの新規作成と比較すると、煩雑な操作は必要なくファイルを保存するだけで、Dropboxサーバとの同期が実行されるので面倒なことを考える必要はありません。

アプリケーションを選択で、Jota Text Editorを選択する
アプリケーションを選択で、Jota Text Editorを選択する

少々注意が必要な環境

ご紹介したように、ファイル周りの取り扱いは少々注意が必要で面倒ですが、これが許容できるのでは、Dropbox経由でデスクトップと連携でき快適な文章作成環境が構築できます。筆者は、この環境で原稿を書くなどして活用しています。唯一、AOTKがBluetoothキーボードへ対応がもうひとつだったのは残念ですが、これも冒頭で紹介したように時間が解決してくれるかもしれません。また、何か変化があったらご紹介します。

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