10月19日に、Android 4.0が搭載されたGalaxy Nexusの発表会が行われました。
Galaxy Nexusに搭載されているAndroid 4.0は、Android 3.0ベースのユーザインターフェースと統合されて、ようやく野暮ったさが抜けたように見えます。発表会では、白いスーツに青いシャツを着込んだ男性が、Android 4.0を熱心に紹介していました。彼は、本連載でも何度かご紹介した、webOSのユーザインターフェース デザイナー「Matias Duarte」氏です。自ら紹介するくらいなので、Android 4.0は彼の功績が大きいのかもしれません。
このように、新機能以外にも見所があるGalaxy Nexusですが、Google+のクライアントが標準搭載されているのもトピックです。今後、Android 4.0が搭載された端末に、プリインストールされていくのか分かりませんが、ドコモがGalaxy Nexusの販売をアナウンスしているので、日本に限れば、多くの人達がGoogle+を知る良いキッカケになるはずです。
前振りが長くなりましたが、2回に渡ってご紹介してきたGoogle+は、今回でひと区切りです。
Google+の通知システム
最近登場したiOS 5では、通知システムがモダンな設計になり、世の関心事となっています。Android OSの通知システムは、出始めからモダンな設計で、SNSクライアントとしてAndroidケータイを使う場合でも、他のタスクを邪魔することなく、SNSからの通知が受けられます。
Google+クライアントもAndroid OSの通知システムを使って、Google+で発生したイベントを通知します。その通知は、メニューの[設定]の[Google+の通知]カテゴリで、する・しないから、通知を受けた時の着信音、通知を受けるイベントを設定できます。
たとえば、通知を受けない場合は、[Google+の通知]のチェックを外します。このチェックを外しても、Google+クライアントのホーム画面に表示される通知表示には、イベントの件数が表示されて、コメントなどがあったことが確認できます。この通知表示は、タップすると画面一杯に過去の通知が一覧表示されて、どのようなイベントが通知されたか確認できます。一覧の項目をタップすると、詳細な内容が確認できます。通知一覧画面は、画面右上の[×]ボタンをタップするか、戻るボタンで閉じることができます。
通知を受けるイベントの種類は、メニューの[設定]の[Google+の通知]カテゴリにある[通知設定]で設定できます。筆者は、[投稿や@付き投稿]カテゴリにある設定は、すべてチェックを付けているのと、[サークル]カテゴリの[他のユーザーが自分を追加したとき]にもチェックを入れています。[写真]カテゴリの方は、標準設定のままです。
[通知設定]は、事細かに通知イベントを設定できます。最初からすべて、設定しようと思うと面倒なので、一度、標準設定で使ってみて、不満があれば変更するような使い方をお勧めします。
写真を共有する
Google+にも、SNS定番の写真共有の仕組みがあります。
端末で撮影した写真は、ホーム画面の[写真]にある[携帯電話]で確認できます。この中からGoogle+で共有したい写真にチェックを入れて、画面右上の[共有]をタップします。すると、コメント入力画面が表示されるので、ひとこと添えて投稿します。この画面は、ストリームへの投稿画面と同じ使い方なので、戸惑うことはないはずです。
[写真]の[サークル]では、サークルのメンバーが投稿した写真のサムネイルが表示されます。ストリームのように、時間順に投稿を追っていくような使い方の他に、写真を観ながら投稿を追うような使い方もできます。
Google+クライアントには、インスタントアップロードと呼ばれる機能があります。
これは、Androidケータイで撮影した写真を即座にGoogle+へアップロードする機能です。たとえば、パソコンのブラウザでGoogle+へアクセスして、Androidケータイで撮影された写真を選別しながら共有すると言った使い方が可能になります。
最もAndroidらしいSNSクライアント
GoogleがGoogleのSNSのために開発したクライアントだけあり、最もAndroidらしく、Android OSとの親和性は、これまで取り上げて来たSNSクライアントの中でも頭ひとつ抜けている印象です。
ただ、人は欲張りな物で、ここまでデキが良いと、更なる統合を期待してしまいます。
たとえば、Google+のサークルが連絡先と統合されれば、連絡先の使い勝手は格段に良くなるはずです。更に飛躍すれば、連絡先をデータとして扱うのでなく、データとデータを繋ぐ為のメタデータとして考えて、投稿等のイベントに紐付くデータとしても取り扱えるようになれば、これまでとは違った切り口で、Google+が見えてくるはずです。こんな妄想を抱かせるGoogle+の今後の発展に期待して、締めのくだりとさせていただきます。