Androidケータイの歩き方

第54回Eee PCでAndroid 3.2を動かしてみる

ネットブックでAndroidが動く!

世の中はAndroid 4.0ですが、今回はAndroid 3.2の話題です。なぜ、ひと世代前のOSを引っ張り出して来たかの理由をご説明します。

Android 3.2のソースコードは、公開されていませんでしたが、Android 4.0のソースコードとともに公開されました。これをx86 CPUへAndroid OSを移植しているプロジェクト「Android-x86 Project」が、早々に移植作業を行い成果を公開しています。その成果には、ネットブック向けも含まれています。ネットブックを入手して使っていたものの、いまは部屋の隅に置いたままという方は、再活用のチャンスです。また、スマートフォンやタブレットではないAndroid OSが、どのような物か知りたい方も多いはずなので、数回にわたり、ネットブックへのインストールからその使用感をご紹介します。

早速、インストール方法からご紹介して行きます。

まずは、USBメモリの準備

まずは、Android-x86 Projectサイトからisoイメージをダウンロードします。

筆者は、Eee PC 1000Hにインストールするので「android-x86-3.2-RC2-eeepc.iso」をダウンロードします。原稿執筆時点では、2回目のリリース候補であるRC2ですが、新しいバージョンがリリースされている可能性があるので、⁠RC2」の部分を読み替えてダウンロードしてください。

USBメモリへの書き込みは「UNetbootin」を使います。⁠UNetbootin」は、Windows, Linux, Mac OS X用がダウンロードできるので、お使いの環境にあったものをダウンロードします。筆者は、Macを使っているので、説明もMac版を使って進めます。

「UNetbootin」を起動する前に、ISOイメージを書き込むUSBメモリをMacに挿し込みます。USBメモリがマウントされたのを確認してから「UNetbootin」を起動します。

ソフトが起動したら、⁠Diskimage]を選択して、プルダウンリストから「ISO」を選択します。次に[...]をクリックすると、ファイル選択のダイアログが表示されるので、先でダウンロードしてisoイメージを選択します。

これで、準備は完了なので[OK]をクリックします。

UNetbootinでUSBメモリにiosイメージを書き込んでいる様子
UNetbootinでUSBメモリにiosイメージを書き込んでいる様子

USBメモリにファイルがあると、上書きの確認ダイアログが表示されるので、⁠Yes to All]をクリックして続行します。⁠Downloading Files⁠⁠→⁠Extraction and Copying Files⁠⁠→⁠Installing Bootloader⁠⁠→⁠Installation Complere, Reboot」で処理が進み、終了すれば画面右下に[Exit]ボタンが表示されるので、クリックします。

これで、USBメモリの準備が終了です。5分程度で終わる簡単な作業だったはずです。USBメモリをアンマウントしてMacから取り出します。

次はBIOSの設定

Eee PCにUSBメモリを差し込んで電源を入れます。グレーの背景に「ASUS Eee PC」と書かれた画面が表示されたら、F2を押してBIOSの設定画面に入り、USBメモリから起動する設定を行います。

[Boot]タブの[Hard Disk Drives]を選択して、次の画面で[1st Drive]にUSBメモリに指定します。ESCキーで前の画面に戻り、⁠Exit]タブの[Exit & Save Changes]を選択します。⁠Save configuration changes and exit now?」と保存と終了の確認ダイアログが表示されるので[Ok]を選択します。これで、USBメモリから起動できるようになります。

Eee PCのBIOSで、USBメモリを起動ディスクに指定している様子
Eee PCのBIOSで、USBメモリを起動ディスクに指定している様子

ネットブックにインストール

起動して、しばらくするとブートメニューが表示されます。

WindowsがインストールされたHDDとは共存できないので、HDDにインストールせず、お試しする場合は[Run Android-x86 without installation (MDPI)]を選択します。今回は、別途HDDを用意してインストールするので、⁠Install Android-x86 to harddisk]を選択します。

ブートメニュー。HDDにインストールしないで起動してみることができる
ブートメニュー。HDDにインストールしないで起動してみることができる

コンソール画面が表示された後、インストール先のパーティションを選択する画面が表示されます。内蔵HDDは、一覧の先頭に表示されている「sda1」になるので選択します。

次に、HDDのファイルシステムを選択します。そのまま使う場合は、⁠Do not format]を選択します。筆者は、Linuxで使われている[ext3]を選択しています。

ファイルシステムを決定すると、⁠Are you sure to format the partition sda1?」と表示されて、フォーマット確認のダイアログが表示されるので[Yes]を選択します。

HDDのフォーマットが終了すると、⁠Do you want to install boot loader GRUB?」と表示されます。これは、ブートローダーをインストールするかの確認ですが、筆者の環境ではインストールしないと起動に失敗しました。

次に、⁠Do you want to install /system directory as read-write?」で始まる質問ダイアログが表示されるので[No]を選択します。これで、Android-x86が選択したディスクにインストールされます。インストールが上手くいくと「Android-x86 is installed successfully.」と表示されるます。Run Android-x86]を選択して[OK]を選択します。

これで、インストールは完了です。

上手く起動したでしょうか?特別難しいところはなかったと思うので、問題なくインストールできたはず。

次回も取り上げます

今回は、インストールで終わりましたが、次回は、使用感などをご紹介します。

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