Nexus S向けに、Android 4.0の配信が始まったのが、昨年の12月中旬ごろなので、そろそろ1ヵ月が経過しようとしています。
普段使っているアプリは調子良く動いていますが、バッテリの持ちが悪くなった印象を受けます。たとえば、これまで気にしたことはなかったのですが、何も使ってなくても2日もすればバッテリ切れになります。これは、Android 4.0にアップデートしたためなのか、それとも、Android 4.0にアップデート直後から互換性のテストをしようと、システム設定の[開発者向けオプション]にある、[GPUレンダリングを使用]にチェックを入れて使っているためなのか、いまひとつ原因が掴めていません。
異なる使い勝手
Galaxy Nexusのボタンは、ソフトウェアなので、画面の向きに合わせて回転します。
一方のNexus Sは、ボタンがハードウェアで実装されており、画面の向きに合わせてボタンが回転することはありません。Galaxy NexusとNexus SのAndroid 4.0で、大きく異なるのはこの部分で、使い勝手にも関わって来ます。
たとえば、Galaxy Nexusのボタンは、戻る、ホーム画面、タスク一覧となっており、Nexus Sのボタンは、戻る、メニュー、検索、ホーム画面となっています。両者を比較すると、両方にあるボタンもありますが、片一方にしかないボタンがあります。例えば、Nexus Sにはタスク一覧ボタンがありません。Nexus Sで、タスク一覧を表示する場合は、ホーム画面ボタンを長押しします。同じ長押しで言えば、検索ボタンを長押しすると、音声検索が表示されるようになっています。
ほかにも、メニューの表示方法にも違いがあります。
Android 4.0の場合、それ向けに開発されたアプリでは、画面上のアクションバー右端にある、小さな四角が三個縦に並んだメニューアイコンをタップしてメニューを表示します。かたや、Android 4.0向けではないアプリでは、画面下のナビゲーションバーにあるメニューアイコンをタップをタップすることになり、アプリの対応状況によって使い方を変える必要があります。大げさな話ではなく、最初に触った時は使い方が分かりませんでした。
一方のNexus Sでは、画面上部にアクションバーがあるものの、画面下にはナビゲーションバーがありません。このせいか、それとも、ハードボタンがあるためか、アクションバーにはメニューボタンが表示されず、ハードのメニューボタンを押すことになります。
新世代で使い勝手が良くなるGalaxy Nexusでは、アプリによって使い方を変える必要があり、旧世代のNexus Sでは同じ使い方でメニューにアクセスできるという皮肉とも言うべき状況に陥っています。これは、時間が解決する問題ですが、Android 4.0のシェアは、昨年の12月時点で0.6%と僅かな状態なので、しばらくの間は利用者側に負担を求めるような状況が続くはずです。このように、現状ではNexus Sで動作するAndroid 4.0も、まんざら悪いものではありません。
アプリの互換性
Android 4.0で、スマートフォン用とタブレット用のユーザインターフェースが統合されました。スマートフォン側から見れば、一新されたように見えるので、表示レイアウトが乱れるなどアプリが出るのではないかと心配していましたが、取り越し苦労となりました。
筆者が使っているアプリでは、今のところ不具合が出ているアプリはなく、いずれも順調に動作しています。参考までに、良く使っているアプリをリストアップしておきます。
- Twitter公式アプリ
- Facebook公式アプリ
- foursquare公式アプリ
- Dropbox
- ATOK
- KeePassDroid
- anちゃん
最後2つの「KeePassDroid」と「anちゃん」は、Android 2.xをターゲットにしたアプリですが、今のところクラッシュに見舞われたことはありません。行儀の良いアプリを開発しておけば、OSのバージョンアップがあっても問題なく動作するのは、Android 4.0になっても変わりがなさそうで、下位互換は意外に高いという印象です。
やっぱり今が旬!
バッテリに関しては少々不安が残りますが、それ以外は、なんら問題なく動作しているので、費用をかけずにAndroid 4.0が搭載されたスマートフォンを試してみたいと考えている方には、Nexus Sがお勧めです。購入を検討される方は、有機EL液晶が搭載されている端末を探してみることをお勧めします。液晶の美しさが段違いです。