表示は英語
Novo 7 Paladinを使いこんでいくと、日本語環境が欲しくなります。
Novo 7 Paladinは、中国語表示が標準で、対応言語の中に日本語が含まれていません。その為、多くの方は英語表示で使うことになるはずです。英語表示でもAndroid OSは、日本語を表示することが可能ですし、日本語入力アプリをインストールすることで、日本語入力も可能になります。また、AndroidマーケットからダウンロードできるMoreLocale2を使うことで、日本語表示に対応したアプリであれば、メッセージ等が日本語表示になります。
日本語入力アプリがない?
それではと、日本語入力アプリを物色し始めるワケですが、Novo 7 Paladinのマーケットアプリでは、Google日本語入力やATOK、古参のSimejiなど、著名な日本語入力アプリがダウンロードできません。
ダウンロードできない理由は、Novo 7 Paladinと互換性がない為です。
先で上げた日本語入力アプリは、動作を高速化する為にAndroidで一般的に使われているARM CPUに最適化した造りをしている部分があります。Novo 7 Paladinは、MIPS CPUが使われており、その最適化された部分が動作しないというワケです。
マーケット外にはアプリがある
唯一、Androidマーケットからは「OpenWnn Japanese IME MIPS ver」がダウンロードでき、Novo 7 Paladinで使えます。Androidマーケット外に目を移せば、OpenWnn/nicoWnnをベースに開発されたnicoWnnG IMEが、開発者とは別の方が独自ビルドのMIPS版としてNovo 7 Paladinでも使えるアプリを公開しています。
nicoWnnG IMEをご存じではない方の為に簡単にご紹介すると、オリジナルのnicoWnnに、「 2タッチ入力」機能が追加された日本語入力アプリです。nicoWnnG IMEは、画面を横にした時に、数字キーを含めたフルキーボードが表示され、Novo 7 Paladinのようなタブレットで使いやすい配慮がなされています。また、このキーボードは、画面を最大限活用できる「直交型QWERTY配列」と、入力しやすい一般的な形状の「斜交型QWERTY配列」から好きな方を選ぶことができるのもポイントです。その他、Simejiで培われたプラグイン「マッシュルーム」に対応するなど意欲的な造りです。
筆者は、このnicoWnnG IMEを作者のホームページからダウンロードして、日本語入力アプリとして常用しています。Novo 7 Paladinで使える日本語入力アプリは、nicoWnnG MIPS版が唯一なので、原作者及びMIPS版の作者の方には心から感謝しています。
nicoWnnG IMEで、検索ワードを入力している様子。筆者は、キーの高さを「中」に設定して使っている
MagicCodeという荒技がある
先で、アプリにARM CPUに最適化した部分があると、MIPS CPUを搭載するNovo 7 Paladinでは、動作しないご説明しました。もう少し詳しくご説明すると、Androidのアプリは開発はJavaで行います。すべてJavaで開発していれば、アプリの互換性が問題になることはありません。しかし、実行速度を稼ぐ為の手法を使うと、今回のように互換性が問題になります。
その手法とは、Javaでは実行速度を稼ぐことができなかった処理を、特定のCPU向けに最適化を行いアプリに組み込む方法です。一般的な例であれば、ARM CPU向けに最適化を行いアプリに組み込まれており、Novo 7 Paladinで動作しなかったGoogle日本語入力やATOK等がこれに当たるはずです。
MagicCodeが動作している様子。設定は、ON/OFFしかないシンプルな物
しかし、これを動くようにしてしまおうという荒技をする「MagicCode」というアプリが公開されています。仕組みの具体的な説明がないので、筆者の推測になりますが、先でご説明した特定のCPUに最適化されている部分を、搭載CPUに適合するような変換処理を行っているのではないかと推測しています。すごい荒技をこなすMagicCodeですが、現状はxda developersのフォーラムで公開されており、入手には手間をかける必要があります。また、これを導入したからといって、AndroidマーケットからGoogle日本語入力やATOKがダウンロードできるようになるワケではないのと、すべてのアプリがうまく動作するワケではありません。現状では、どうしても使いたいアプリがあり、それがAndroidマーケット外でも公開されていれば、試してみる程度ですが、試みとしては非常に意欲的で面白いものです。
次回も取り上げます
次回も引き続き、ソフトウェアに関してご紹介しますが、筆者の利用環境などもご紹介したいと思います。