Androidケータイの歩き方

第79回個人所有のAndroidケータイを仕事に活用する!(10)

今回は、VPNを使って会社のネットワークに接続した時に、便利に使えるアプリを紹介します。

外出先からパソコンの電源を入れる

今年も節電の夏になりそうで、仕事で使うパソコンもこまめに電源を切ったり、長い時間使わない場合は、サスペンドモードに移行するように設定して、節電対策を行っている会社も多いはずです。こうした状況で、自分が使っているパソコンだけ、外出先からアクセスする可能性があるからと言って、電源を入れたままにすることはできません。お使いのパソコンが、Wake-on-LAN(WOL:LANで接続されたパソコンの電源を入れる機能)に対応していれば、ネットワークごしに電源を入れることができるので、Androidケータイを使って電源を入れてみます。

WoL Wake On Lan Wanのインストールと準備

Wake-on-LANができるアプリは、いくつかありますが、今回は「WoL Wake On Lan Wan」を取り上げます。

いつものように、Playストアアプリを起動して、⁠wol」をキーワードに検索を行います。検索結果の先頭に、レンガが書かれたアイコンが表示されているはずなので、これをクリックしてインストールします。

レンガが書かれたアイコンをタップしてインストールする
レンガが書かれたアイコンをタップしてインストールする

「WoL Wake On Lan Wan」を使うには、電源を入れるパソコンを登録を行います。

電源を入れるパソコンの登録は、アプリを起動した時に表示される画面にある[Add New]をクリックします。すると、登録画面が表示されるので、⁠Name]に、登録名を入力します。⁠MAC]には、起動するパソコンのMACアドレスを入力し、⁠IP or Domain]は、電源を入れるパソコンのIPアドレスを入力します。IPアドレスは、DHCPで管理されていると、パソコンが起動する度に変わる可能性がります。これでは、何かと不都合なことが多いので、ネットワークを管理している部門に対して、固定IPの割り当てが可能か相談してください。設定はこれで終了です。⁠Save]をタップして設定を保存します。

パソコンの登録画面。MACアドレスやIPアドレスは、事前に調査する必要がある
パソコンの登録画面。MACアドレスやIPアドレスは、事前に調査する必要がある

VPN接続をしてパソコンの電源を入れる

まずは、前回ご説明した手順に従って、VPN接続を行います。

次に、⁠WoL Wake On Lan Wan」起動して、画面にある登録した設定名をタップします。

すると、Pakcet 1 of 5と表示されて、登録したパソコンに、起動を促す為のマジックパケットと呼ばれるパケットを送信します。これが到着すると、パソコンの電源が入り起動するというワケです。ネットワーク環境によっては、WOLが使えない可能性があります。どうしてもうまく行かない場合は、ネットワーク管理部門に相談してください。

画面では「Home」と書かれた部分をタップして、パソコンを起動する
画面では「Home」と書かれた部分をタップして、パソコンを起動する

共有ファイルへアクセスする

次は、ファイル共有サーバへアクセスする方法を紹介します。

今回は、最も多いだろう、Windowsのファイル共有機能(Sambaサーバ)にアクセスする方法を紹介します。取り上げるアプリは、⁠AndSMB」というアプリです。これも、ネットワーク環境によって、うまく動作しない可能性があります。そのときは、ネットワーク管理部門に相談してください。

AndSMBのインストールと初期設定

いつものように、Playストアアプリを起動して、⁠andsmb」をキーワードに検索を行います。検索結果の先頭に表示されたアイコンには、AndSMB(samba client)と表示されているはずなので、これをクリックしてインストールします。

AndSMBのアイコンをタップしてインストールする
AndSMBのアイコンをタップしてインストールする

AndSMBは、初期設定なしで使えますが、隠しファイルは表示されている必要がないので、メニューの[オプション]を選択して、⁠基本設定]タブの[隠しファイル][表示する]のチェックを外しておきます。

AndSMBでサーバに接続する

Sambaサーバへ接続する前に、サーバを登録します。

[追加]ボタンをクリックすると、SMBサーバの設定画面が表示されます。

[基本設定]タブの[ホストアドレス]にサーバ名または、サーバのIPアドレスを入力します。⁠ユーザー名][パスワード]はオプション設定になりますが、必要な場合は入力します。他、いくつかの設定項目がありますが、これだけでアクセスできるはずなので[保存]をタップします。

Sambaサーバへ接続するための画面
Sambaサーバへ接続するための画面

起動画面の[SMBサーバーを選択]に、登録したサーバ名が表示されているのを確認して[接続]をタップします。しばらくすると、Sambaサーバに接続できるはずです。

接続をタップして、サーバへ接続する
接続をタップして、サーバへ接続する

サーバ接続後は、一般的なファイルマネージャーと操作は変わりませんが、AndSMBは、ファイルのダウンロードしかできません。例えば、編集したいファイルがある場合は、いったん、SDカードへダウンロードして、ファイルマネージャーアプリを起動してファイルを開くなどの操作が必要です。

Sambaサーバへアクセスしている様子。ダウンロード、アップロードしか行えないが、十分使える
続をタップして、サーバへ接続するSambaサーバへアクセスしている様子。ダウンロード、アップロードしか行えないが、十分使える

今回紹介したアプリ

WoL Wake On Lan Wan
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.benfinnigan.wol&feature=search_result#?t=W251bGwsMSwxLDEsImNvbS5iZW5maW5uaWdhbi53b2wiXQ..

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