こんにちは。グラフィックファシリテーターの、やまざきゆにこです。今年最初の連載です。どうぞよろしくお願いします。
後日納品。「グラフィックレポート」 ~初公開~
さて、昨年最後の連載では「グラフィックをもう一度、読み解く」という作業をすることで、議事録以上の価値を見出せるという話を書きました。
今回はその「もう一度、読み解く」ことで見えてきたことを、私がいつもクライアントに(当日のグラフィックファシリテーション業務とは別に)後日、報告・納品している「グラフィックレポート」をご紹介したいと思います。
実際に納品したレポートをお見せすることはできないので、この場のために前回から題材にしている「クライアント座談会」の「グラフィックレポート」を作成しました。お時間のある方は見てみてください。
実際もこのように、A4パワーポイントファイルで作成しています。グラフィックを持ち帰り(実際には現物はクライアントの手元に、デジカメで撮影したデータを私は持ち帰り)後日行う業務です。
「グラフィック」がコンサルティングしてくれる
レポートは「どんな議論が交わされたか」ということを思い出させてくれる“議事録”としての役割を基本に報告しますが、「グラフィックをもう一度、読み解く」という作業をすることで、議事録以上の価値を見出せると書いたとおり、私にとってはリアルタイムに描いていたときには気付かなかった、議事録以上の価値と出会える、新たな発見満載!の実に面白い作業なんです。
私自身が描いた絵ですが、見直しているときは「なんでこんな絵を描いたんだろう?」と考えながら1つ1つ見ていきます。筆を動かしている作業は“脊髄反射”で、ほぼ無意識で描いているからだと思います。すると、例えば、
- 無意識で描いたカスタマーの表情に
→ そのサービスの意外な盲点や矛盾点を気付かされたり、
- 商品の描かれた位置関係から
→ 思わぬ競合商品の存在や新たなマーケットのヒントを得られたり、
- なぜか何度も現われる絵の存在から
→ 議論していた最中には気付かなかった議論の中の共通項や大きな流れを見出すことができたり
と、本当にいろんな発見と出会えます。もちろんその時の議論によって、その発見の頻度や新しさに差は出ますし、その頻度が多いから良いということでもありません。議論の場ですでに明らかになっていれば新たな発見は特にありません。ただ一方で、過去のレポートをどれをとっても、「1つも発見の無いグラフィックなんて1つもなかった」ということも、確実に言えることです。
「もう一度、読み解いたグラフィック」には、必ず
- 「だれもが持たなかった視点に気付かせてくれる絵」
- もしくは「新たな発想の広がりを与えてくれる絵」
- 時には「本質を突いてくる絵」
が存在しています。いつもはクラアントのために「読み解く」この作業ですが、今回は議題が私自身の「グラフィックファシリテーション」ということで、例えば、議論の最中にはまったく気付かなかった今の自分の未熟さが、グラフィックの中には明らかに描かれていた箇所がありました(詳しくはレポート内に報告してありますのでご覧ください) 。結果として、クラアントのみなさんの言葉から生まれた「グラフィック」に今の私を思いっきりコンサルティングしてもらいました。
さて次回は、この約半年の連載を通して、みなさんからいただいた質問・疑問にお答えしようと思います。ご質問・ご感想などありましたら、下記コメント欄にお気軽にご記入いただくか、open(this.href);return false" onkeypress="window.open(this.href);return false">お問い合わせ口よりコメントをお送りください。
ということで、今日のところはここまで。次回も楽しみにしていてください。グラフィックファシリテーターのゆにでした(^-^)