Lifelog~毎日保存したログから見えてくる個性

第54回リンクファイルシステムPileLink』誕生

リンクファイルシステム

Wiki書式を使い、ローカルで動く自分専用のファイルシステムと一体化したWikiシステムを夢想してきました。

構想から9年、ようやくファイルシステムと一体化していて、日付や人名、地名、住所、事柄、メール、写真、URLなど、あらゆることをリンク可能な、ローカルWikiブラウザの萌芽が見えてきました。

図1 テキストビューアーエディタの『FancyNote』
図1 テキストビューアーエディタの『FancyNote』
単純なテキストビューア/エディタとして開発してきたが、先日、[[ ]]のWiki形式に対応。これにより、メニューからWikiのリンクを開いて、そのリンクを開くことができるようになった。リンクの内容に応じて処理は変更でき、[[**.cs]](C#のソース)なら「プロジェクトファイルを開く」ように設定している。
図2 Twitterビューアーとして使っている『FancyNote』
図2 Twitterビューアーとして使っている『FancyNote』
本文中にURLがある場合は、それをリストしてジャンプすることもできる。Wiki形式、URLなどに広く柔軟に対応中。

Windowsでハイパーテキスト

書いたデータは、基本的にすべてWindowsに転送して管理しています。ここで問題なのはハイパーテキストです。

Windows上でハイパーテキストをどう再現するか。HTMLはブラウジングには適していますが、ハイパーテキストを作成するのに不向きです。

この点で、もっとも可能性があると考えていたのが、⁠WikiWikiWeb』のシステムです。Wikiを知ったのは、2001年11月のことでした。9年も前です。

HTMLのように大げさでなく、[[ ]]でくくるだけで容易にハイパーテキストを構築できるシステムは興味深く、強い関心を抱きました。Wikiの入門書を執筆しようとしたこともあります。

サーバー指向のWiki

結局、Wikiを使わなかったのは、ローカルで動く自分専用のファイルシステムと一体化したWikiシステムが、当時は存在しなかったためでした。

待っていてもだめなので作るしかないと考えてからは、フォローしていないので、その後そのようなものができたのかどうか、いまいちよくわからないのですけど。

2001年当時、Wikiシステムを自前で動かそうとすると、サーバーを立てるとか、Perlをセットアップするような、本質とは関係ないように思われるけっこう重たい作業が多く、手にあまったのです。また、ルートをどこにするか、pathの書き換えはどうするか、/\の使い分けはなど、煩わしい問題が多すぎました。

単に1ユーザーとして、動いているWeb版のWikiを使うのは簡単ですが、管理者として使うとなると難易度が飛躍的にアップするのです。そもそもWindowsとWikiというのはなじみにくく、Linuxベースの方がずっと使いやすいということもありました。

ちなみに現在はWindows、Linux(Ubuntu⁠⁠、Macを併用しています。それでもサーバーを立ててWikiを使うかというと躊躇します。

リンクファイルシステムの実現フェーズ

Wikiから引き継いだのは[[ ]]によるリンクだけで、サーバーも動いていませんから、Wikiというのは不適切かもしれませんね。⁠PileLink』とでも呼ぶことにしましょう。

ハイパーテキストは前述のシステムから自動で(!)引き継げるほか、リンクの新規作成、編集、削除などもできます。ローカルで動作するので、サーバーを動かす必要もありません。

さらに、ハイパーテキストシステムで肝となる、テキスト群からの全自動ハイパーテキスト構築の実験も成功していますので、テキスト群を与えれば、全自動でハイパーテキスト化することも可能になると思われます。

現在は、それぞれのコアのエンジンが動いた段階なので、細かい周辺部分はこれから作っていく必要がありますが、コアが動いたということは、もうできたも同然。

すなわち、ルートをどこにするか、pathの書き換えはどうするか、/\の使い分けなどの問題は、解決しました。

9年間夢想していた状態とは違う、実現フェーズに入ってきたわけです。展望が開けてきました。

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