リンクファイルシステム
Wiki書式を使い、ローカルで動く自分専用のファイルシステムと一体化したWikiシステムを夢想してきました。
構想から9年、ようやくファイルシステムと一体化していて、日付や人名、地名、住所、事柄、メール、写真、URLなど、あらゆることをリンク可能な、ローカルWikiブラウザの萌芽が見えてきました。
Windowsでハイパーテキスト
書いたデータは、基本的にすべてWindowsに転送して管理しています。ここで問題なのはハイパーテキストです。
Windows上でハイパーテキストをどう再現するか。HTMLはブラウジングには適していますが、ハイパーテキストを作成するのに不向きです。
この点で、もっとも可能性があると考えていたのが、『WikiWikiWeb』のシステムです。Wikiを知ったのは、2001年11月のことでした。9年も前です。
HTMLのように大げさでなく、[[ ]]でくくるだけで容易にハイパーテキストを構築できるシステムは興味深く、強い関心を抱きました。Wikiの入門書を執筆しようとしたこともあります。
サーバー指向のWiki
結局、Wikiを使わなかったのは、ローカルで動く自分専用のファイルシステムと一体化したWikiシステムが、当時は存在しなかったためでした。
待っていてもだめなので作るしかないと考えてからは、フォローしていないので、その後そのようなものができたのかどうか、いまいちよくわからないのですけど。
2001年当時、Wikiシステムを自前で動かそうとすると、サーバーを立てるとか、Perlをセットアップするような、本質とは関係ないように思われるけっこう重たい作業が多く、手にあまったのです。また、ルートをどこにするか、pathの書き換えはどうするか、「/」と「\」の使い分けはなど、煩わしい問題が多すぎました。
単に1ユーザーとして、動いているWeb版のWikiを使うのは簡単ですが、管理者として使うとなると難易度が飛躍的にアップするのです。そもそもWindowsとWikiというのはなじみにくく、Linuxベースの方がずっと使いやすいということもありました。
ちなみに現在はWindows、Linux(Ubuntu)、Macを併用しています。それでもサーバーを立ててWikiを使うかというと躊躇します。
リンクファイルシステムの実現フェーズ
Wikiから引き継いだのは[[ ]]によるリンクだけで、サーバーも動いていませんから、Wikiというのは不適切かもしれませんね。『PileLink』とでも呼ぶことにしましょう。
ハイパーテキストは前述のシステムから自動で(!)引き継げるほか、リンクの新規作成、編集、削除などもできます。ローカルで動作するので、サーバーを動かす必要もありません。
さらに、ハイパーテキストシステムで肝となる、テキスト群からの全自動ハイパーテキスト構築の実験も成功していますので、テキスト群を与えれば、全自動でハイパーテキスト化することも可能になると思われます。
現在は、それぞれのコアのエンジンが動いた段階なので、細かい周辺部分はこれから作っていく必要がありますが、コアが動いたということは、もうできたも同然。
すなわち、ルートをどこにするか、pathの書き換えはどうするか、「/」と「\」の使い分けなどの問題は、解決しました。
9年間夢想していた状態とは違う、実現フェーズに入ってきたわけです。展望が開けてきました。