BlogやニュースサイトでのRSSフィードの配信が増え、効率的な情報収集のためにPCでRSSリーダーを活用されている方も多いのではと思います。今回は、RSSリーダーをケータイから便利に使う方法をご紹介します。
ケータイ + RSSの利点
ケータイとRSSリーダーを組み合わせる事で、RSSリーダーが持つ効率的な情報収集能力に、ケータイが持つ常時性を加える事が出来るため、いつでもどこでも、効率的 な情報収集を行う事が可能となります。常に手元にあるケータイで効率的な情報収集を行う事で、PCの環境に依存しない情報の収集が可能になり、インターネットが持つ情報の即時性をフル活用できます。
ケータイ向けRSSリーダー比較
ケータイ向けに提供されているRSSリーダーの中で、対応機種が広いものを中心に紹介致します。
名称 利用料金 提供形態 対応キャリア メリット・デメリット
jigブラウザ 有料 年額:6,000円 3ヶ月:1,890円 月額:630円 専用アプリ docomo au SoftBank WILLCOM ○フルブラウザ『jigブラウザ』と連携し、PCサイトの閲覧が可能 ×利用料金が有料
Byline 有料 600円 専用アプリ iPhone, iPodTouch ○端末内にコンテンツをキャッシュする事で、オフラインでも閲覧が可能 ×対応機種がiPhoneのみ
ECReal Reader 無料 WEB docomo au SoftBank WILLCOM EMOBILE ○対応機種が広く、ブックマークレットによるフィード登録、OPMLファイルインポートにも対応 ×ケータイブラウザでの閲覧になるため、PCサイトの再現性は低い
jigブラウザ WEB for Yahoo! 無料 WEB docomo au SoftBank ○検索結果などからページ閲覧中に簡単に利用可能 ×複数のフィードを登録しての閲覧は非対応
専用アプリタイプ
専用アプリタイプのRSSリーダーは、RSS専用のアプリケーションのため、Webタイプのものより使い勝手が良い、動作が高速などのメリットがありますが、利用のためにはアプリケーションのダウンロードが必要、対応機種が限られる。というデメリットがあります。
jigブラウザ(RSSリーダー)
jig.jpが提供する『jigブラウザ』上で動作するプラグインツール、『 jiglet』としてRSSリーダーを提供しています。
jigブラウザを有料登録頂いている方で、jiglet対応機種をお持ちの方であれば、追加料金不要でRSSリーダーが利用可能です。
各RSSのタイトルをクリックすると、RSS配信元の記事をjigブラウザで表示するため、『 PCのレイアウトでサイトを見たい』という方にオススメです。
RSSリーダー、フルブラウザ共に専用アプリでの提供となるため、内蔵ブラウザと操作性などの面で違いがありますが、それぞれの用途に最適化されたアプリケーションが提供されていますので、各種のショートカットキーに一度慣れてしまうと、操作性はかなり高いと言えます。
PCからのOPMLのインポートなどには非対応となっていますが、フィードの追加は、jigブラウザでサイトを閲覧中に、[操作]からRSS登録を行う事で簡単に追加できます。
Byline(iPhone / iPodTouch)
Bylineは、iPhone / iPodTouch(以下、iPhone)上でGoogleReaderを同期させるためのアプリケーションです。現在対応する機種はiPhoneのみと限られていますが、GoogleReaderに登録されているフィードの情報をiPhone上に一度ダウンロードする事で、地下鉄での移動中など電波状況が厳しくても、問題なくコンテンツの閲覧が可能という点に最大の魅力を感じています。
BylineはGoogleReaderと『同期』するツールですので、PC側で閲覧したフィードはByline上でも閲覧済みになり、Bylineで閲覧したフィードはPCやその他デバイスからでも閲覧済みになるため、一元管理が可能となります。
また、各フィードの詳細を閲覧したいときには、Byline内部でiPhone上のSafariブラウザを呼び出してPCサイトの閲覧できるだけでなく、Byline側に戻る事も簡単に可能となっており、トータルでの利便性が大変高いアプリケーションです。
Webタイプ
WebタイプのRSSリーダーのメリットは、対応機種が広い、アプリケーションのダウンロードが不要なため気軽に利用が可能。という点ですが、反対にデメリットとしては専用アプリと比較した場合の操作性の制限や、PCサイトの再現性が劣る点があげられます。
専用アプリを立ち上げるのは面倒だけれど、ケータイのブックマークからアクセスするだけならできるかも。という方がお試し頂くには、Webタイプの方が手軽に利用する事ができます。
ECReal Reader
FLASH Liteを利用したRSSリーダーです。
専用のアプリを使わずに、FLASH Liteをケータイの内蔵ブラウザで表示します。ケータイブラウザを利用しての閲覧であるが故に、外部のPCサイトが閲覧できないなど、スクロールが縦方向のみという不便はありますが、『 意外に違和感無く読める』というのが筆者の印象です。
既に他社のRSSリーダーを利用しており、ECReal Readerへリストをインポートしたい場合は、OPMLでのインポートが可能なほか、PCで閲覧中のサイトを簡単にEC Real Readerに登録するブックマークレットも公開されているため、PCで見たサイトをEC Real Readerへの登録を簡単に行う事が出来ます。
アカウントの登録などが利用する事ができますので、利用するためのハードルも低くなっています。
jigブラウザWEB for Yahoo!
Yahoo!モバイル、Y!ケータイの検索結果に表示される、PCのサイトを変換表示するアプリケーション、『 jigブラウザWEB for Yahoo!』にも簡易的なRSSリーダーが備えられています。
変換表示しているページ中にRSSフィードが含まれる場合、簡易なRSSリーダーを表示して閲覧する事が出来ますが、閲覧したいフィードを登録してまとめての閲覧には非対応となっているため、検索したサイトのサマリーを閲覧したい時などに便利です。
ケータイ、PCの使いわけ
筆者も試行錯誤を続けている最中ではありますが、メインで使っているRSSリーダー、GoogleReader に登録されているフィードの数は200件を超えており、とても更新をチェックするために個々のWebサイトを閲覧する気にはならず、効率的な情報収集のために、PC、ケータイ両方からRSSリーダーを利用しています。
具体的な使い方としては、朝の出勤前に自宅の無線LAN環境でiPodTouchのBylineにニュースをダウンロードし、カテゴリ別に分けられた情報の中から、通勤前にチェックしたいニュースに目を通します。Bylineは、一旦iPodTouch側にデータをダウンロードすれば、オフラインでも確認が出来るため、地下鉄通勤の方に特にお奨めです。
また、帰宅する際には自分の趣味に関するカテゴリを重点的にチェックするなどして、効率的な情報収集を心がけています。
RSSリーダーを利用したニュースの確認において、PCが操作できる環境にいれば、より深い情報を検索したりする事が容易ですが、PCと比べるとケータイで同様の操作を行うには効率が悪いため、主にケータイではじっくり読む記事と、そうでない記事を判別し、じっくり読む記事については『スター』をつけて、あとでゆっくりと目を通す事で役割分担をしています。