PoIC : 情報カードの積み重ね

第2回PoICの道具

前回は、PoICが生まれるまでの経緯とエッセンス、そしてこれが完全にアナログのシステムであることを紹介しました。今回は、PoICを始めるのに必要な道具を紹介しましょう。

情報カード 5x3 方眼

コレクト 情報カード 5x3 方眼(C-3532)
コレクト 情報カード 5x3 方眼(C-3532)

PoICでは、頭に浮かんだアイディア・身の回りの情報を捕獲・収集するメディアとして「情報カード」を使います。

情報カードには様々な種類がありますが、ここでは、5x3サイズ・方眼の情報カードを使用します。方眼の縦線・横線は、文字や絵を書く時に良い目安となります。PoICでは、カードの再利用性を高めるために、書き方を規格化します。これは方眼のカードを使った時に、一番簡単できれいに書けます。

方眼の情報カードは、コレクトライフから発売されています。それぞれの違いは、グリッド間隔(5mmと6mm)とグリッドの色(ライトブルーとグレー)です。入手性や好みで好きな方を選んで下さい。

ドック

コレクト カードボックス(C-153DF)
コレクト カードボックス(C-153DF)

書いた情報カードは、全て時系列で箱に保存していきます。最初のうちは、お菓子の箱やタッパーなど、どんな箱でも良いでしょう。

しばらくしてカードが数百枚に増えたところで、本格的な箱を用意します。PoICでは、この箱を「ドック」と呼んでいます。埠頭(ドック)に小船が集まるように、全てのカードは最終的に全てドックに集まってきます。ドックを使うことで、カードの紛失・散逸を防ぎます。

私がドックとして使っているのは、コレクトのカードボックスです。一箱で1,000~1,500枚のカードが入ります。私は、自宅と会社に1つずつ、独立したドックシステムを持っています。それぞれのドックシステムは、3つのドックから成っています。ドックは、中のカードが見えるようにカバーを外し、机の上に置いておきます。

測量野帳

コクヨ 測量野帳 スケッチブック(セ-Y3)
コクヨ 測量野帳 スケッチブック(セ-Y3)

頭に浮かぶアイディアは、時と場所を選びません。いつでも、どこでも、どんな体勢でもメモを取れるように準備しておきます。

コクヨの測量野帳(以下、野帳)は、たった180円で手に入る、最高級のメモ帳です。野帳は、野外観測での使用を想定しており、表紙が固く、頑丈に作られています。そのため、立ったままでも、快適にメモを取ることができます。

写真に示したのは、私が使いやすいように改造を施したものです。裏表紙にカッターで2つの穴を開け、ゴムバンドを通します。そして、現在のページにシャープペンシルをはさんで、ゴムバンドで閉じておきます。そうすると、シャープペンシルがしおり代わりなって、次に使う時に現在のページをすぐ開くことができます。

PoICでは、野帳を一時的な記憶媒体として使用します。そのため、野帳を使う時は、あまりきれいに書こうと気にすることなく、気楽に使うことができます。頭に思い浮かんだこと、ラフスケッチ、買い物リストなど、どんどん書き込みます。

ポッド

モレスキン メモポケット(9x14cmサイズ)
モレスキン メモポケット(9x14cmサイズ)

自宅と会社のドック間で、情報カードを持ち運ぶための道具として、改造したモレスキン・メモポケットを使います。これを「icPod」と呼びます。

メモポケットには、6つのポケットがあり、最大で100枚程度の情報カードが入ります。改造の手順は、まず、側面のアコーディオン部分を谷折りから山折りにし、ポケットを高さの半分で切ります。最後に、6つのポケットに、奥から手前に向けて、月曜日から金曜日+GTD用の見出しカードを入れます。

icPod改造の手順は、Flickrのフォトセットを参考にしてください。アコーディオン部分の折り返しは、すでにある折り目を逆に折り返すだけです。練習として、まず折り紙ポッド(PDF, 1.2 MB)を作ってみるのも良いでしょう。

自宅や会社では、icPodを机の上に広げておき、書いたカードを放り込んでいきます。そして、移動する時にゴムバンドでパチンと閉じ、カバンに放り込みます。

まとめ

PoICを始めるのにまず必要となる道具は、次の2つだけです。

  • 自分の内外の情報を書き出すメディアとしての「情報カード」
  • それを時系列で保存するための「ドック」

情報の収集・運搬をさらに促進する道具として、次の2つを使います。

  • 一時的な記憶媒体としての「測量野帳」
  • 情報カードの持ち運びに使う「ポッド」

ここでは具体例を挙げましたが、コンセプトに沿うものであれば、道具は何でも良いです。むしろ、自分の好きな道具・使いやすい道具を見つけて、積極的に使って下さい。

次回は、情報カードの具体的な書き方について説明していきましょう。

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