ついにサンフランシスコへ
連載がはじまって8ヶ月、ようやくサンフランシスコから記事を書いています。11月17日に渡米し、ソーシャルセキュリティナンバーの申し込みや銀行開設、クレジットカードなど、いろいろな手配に忙殺されています。
最近は、Vox[1] でOpen Media Profile[2] というXMLデータプロファイルの提案をしましたが、その仕様のドラフト書きなどの仕事もしています。こうした新しいテクノロジへの対応だけでなく、自ら発信していくことができるのも外資系であり、また独立系の会社で働く強みでもあるなと実感をしています。
エンジニアリングチームの交流
Six Apartのエンジニアリングチームには、各プロダクトごとに多くのエンジニアが参加しています。プロダクトによって数は異なりますが、それぞれにUI(JavaScript) 、テンプレート、バックエンドに 2~5人程度のエンジニアがいることが普通です[3] 。Vox、TypePad、LiveJournal、Movable Typeと、性質の違うプロダクトを扱ってはいますが、利用している技術はPerl、Apache、MySQLといったように共通したものが多く、また最新のテクノロジにキャッチアップする意味でも、プロダクト間の情報交換や交流は欠かせません。
この情報交換の場として利用しているのが、“ Engineering Speaker Series” と呼んでいるミーティングです。エンジニアリングに所属しているメンバーが、それぞれ自分の担当しているプロダクトの特徴、また個人的に興味を持っているトピックなどについて1~1.5時間ぐらいでプレゼンをする場所です。基本的には自由参加ですが、ソフトウェアエンジニアの多くが、またネットワーク系のエンジニアなど他部署からも多数参加しているようです。USオフィスのメインミーティングルームで、2週間に1回程度のペースで行われ、ビデオカンファレンスでの参加もできます。ここ最近おもしろかったテーマとしては、
VoxのテンプレートやTheme(CSS)について
Data::ObjectDriver(Six Apart標準のORマッパー)
TypePadのコメント/Trackback SPAM検知ツール
Luceneによるマルチリンガル検索エンジンの構築
などがありました。
日本法人でのTech Talk
Engineering Speaker SeriesはUSオフィスで開催されているミーティングですが、Six Apartの日本法人でも同様の試みとして“ SAKKエンジニア天国(仮称)” と呼ばれる、各プロダクトのアップデート報告と、プレゼンテーションが毎週行われています。
また、月に1回程度のペースで他社からゲストスピーカーを招待し、プレゼンをしてもらって自由にディスカッションする企画も行っています。今までに、Yahoo! JAPAN、アマゾンジャパン、アルプスラボなどの方々に参加していただきました。このプレゼンの模様や、エンジニア天国からの技術情報提供などは、すべてSix Apart Tech Talk Blog[4] にて提供されています。
SAKK エンジニア天国の様子
Hack、Scratch、Bugathon
エンジニアといえば、プレゼンだけではなく、やはりコードを書きたいもの。というわけで、みんなで集まってコードを書く、というイベントも定期的にやっています。
Hackathon(Hack+Marathon)は、特定のトピック・ソフトウェアについて興味がある人が集まり、1日中コードを書くというもので、日本オフィスでは「Plagger + MT Hackathon」を8月に、また USオフィスでは、外部のパートナーも集め「Movable Type Hackathon」をつい先日の11月に開催しました[5] 。また、内部プロダクトのコードマラソンとしては、Scratchathon(カスタマーサポートなどから要望が多い、ちょっとした機能追加)や、Bugathon ( 放置され気味の低優先度バグの処理)などがあり、プロダクトごとに定期的にエンジニアが集まって開催されています。1日などまとまった時間をとって集中することで、普段より高いプロダクティビティを発揮できる、というメリットがあるようです。
まとめ
今回は、エンジニア同士の教育や技術交流などについて紹介しました。次回はついに最終回です!(※編注 )