1月にSix Apartの本社オフィスで、OpenID Dev Campが開催されました。これはBar Camp[1]の一環として行われましたが、形態としては討論の場というよりHackathonに近く、Google、MySpace、Plaxo、Hi-5といったOpenID関係のデベロッパやサードパーティの関係者が集まり、コードを書いたり、メーリングリストやIRCなどのオンラインだけでは難しい、つっこんだ議論などが行われていたようです。
オープンソースの世界では“TUIT”という言葉があります。これは“I'll do it when I get around to it(時間がとれたらやるよ)”を“when I get a round tuit(丸いtuitが手に入ったら)”と言い換えたダジャレで、「それはずっとやりたいと思ってたんだけど、TUITが足りないんだよね!」という風に『ちょっとしたプロジェクトに取りかかるためのモチベーション・時間的制約』といった意味で使われています[3]。皆が集まったHackathonでは『TUITが非常に充実した』状態なので、1人ではなかなかできないものにやっと手を付けられるという効果があります。なお、5月に東京で開催されるYAPC::Asia 2008でもカンファレンス後にはHackathonが予定されているので、今から楽しみです。
Hackathonの産物を実際にリリース
Six Apartでは、昨年の秋から毎週水曜をHackathon Dayとし、どのエンジニアも好きなコードを書くことができる制度を導入しています。業務で忙しい場合は、会議などに邪魔されない日として利用できますが、半数以上のエンジニアがラップトップを大会議室に持ち込み、黙々と、ときにはアイデアを交換しあいながらハックしています。その日の終わりにはHackathonに参加していない社員も集めて成果をデモし、投票で多くの票を集めた人は、金曜日に行われる全社ミーティングで発表することができます。中でもプロダクトに関連するハックで好評を集めた機能はそのまま実際のプロダクトにリリースされることもあり、最近Voxで実装された写真の回転機能や、Movable TypeのAction Stream機能などは、ここから生まれました。