今回は、Webサービスの「Reader Store」とコンテンツ転送ソフト「eBook Transfer for Reader」を取り上げます。
筆者が購入したPRS-T1は、Wi-Fiが搭載されているので、端末だけでReader Storeにアクセスして書籍が購入できます。筆者は、書籍購入時等に、端末のソフトキーボードを使ってIDとパスワードを入力するのが面倒なので、Macで購入してeBook Transfer for Readerで転送する使い方なので、これに沿った形で取り上げていきます。
また、せっかくの端末なので、これで読書ができないのは惜しいと考える方もいるかもしれません。先でも触れたように、現実の品揃えでは、すべて電子書籍でというワケにもいきませんが、読みたいと思った時にすぐに入手できて楽しめるのは、何にも替えがたい魅力です。Reader Storeに読みたい本がなければ、筆者は、素直に諦めて紙の書籍を購入しています。これは、iTunes Music Storeが始まったころも同じことをしていたので、時間とともに切り替わっていくだろうと気長に考えています。
購入した電子書籍を端末に転送するには、端末とパソコンをUSBケーブルで繋ぎます。USBケーブルを繋ぐと、データ転送モードに変更するボタンが端末の画面が表示されるので、ボタンをタップしてUSBストレージとしてパソコンにマウントします。その後は、「Book Transfer for Reader」を使って書籍を端末に転送します。
Reader Storeで、電子書籍を購入すると、.mbbsの拡張子が付いたファイルがダウンロードできます。これを端末のDownloadフォルダへ転送するのではなく、ダブルクリックして、書籍ファイルをダウンロードした後、端末へ転送する流れで使います。ダブルクリックするだけで端末に書籍が転送されるので、使い勝手のよい仕組みですが、eBook Transfer for Readerがインストールされていることが必須条件になるので注意が必要です。eBook Transfer for Readerを使わない場合は、パソコンで書籍を購入するのではなく、端末で購入するのが一番手間がかからない方法になります。
eBook Transfer for Readerは、文字通りのソフトでReaderへの電子書籍の転送とバックアップが行えます。デキが悪いワケではありませんが、iPhone+iTunesのベストデュオを知ると物足りなさを感じます。日本では使えませんが、アメリカで配布されているReader向けのソフト「Reader for Mac」では、iPhone+iTunesに近い造り込みが行われているようです。メディアの世代交代を加速させる為には、古いメディアでは得ることができなかったユーザ体験を提供することも重要なポイントになるはずなので、日本でも早々の提供を望みたいところです。