皆さんHT-03Aは入手されましたか? 私は、予約をして発売日に入手しました。入手された方は、Android Marketでお気に入りのアプリを見つけた方も多いのではないかと思います。私もいくつかお気に入りのアプリを見つけたので、機会を設けてご紹介します。ようやく掌にHT-03Aが収まったので、今回は、ファーストインプレッションをまとめてみます。
キーボード付き端末が欲しい!
Android初号機のG1は、テキスト入力が楽なキーボードと直感的に操作できるタッチパネルの両方を備えており、WindowsMobileとiPhoneの両方を持ち合わせたハイブリッド端末の印象で、何よりもわかりやすい特徴でした。
しかし、HT-03Aは、タッチパネルのみでキーボードを備えていません。小難しい印象のキーボード付き端末よりも、タッチ操作だけの方がやさしい印象で、幅広くアピールできる可能性があるのは理解できますが、特徴的な部分を自ら放棄したのは残念です。次があるならば、キーボード付きの端末も検討してほしいものです。
そのタッチパネルですが、手が大きく指の太い私にはサイズが小さく、ソフトキーボードを使って文字入力する時は、誤打が多く(とくに画面左側のキー)フラストレーションが溜まります。テンキー入力ならば誤打は減りますが、ストロークが増えるので痛し痒しの状況です。また、iWnnのレスポンスがイマイチで、文字入力中は、もたつく感じがします。このもたつきは、予測変換をオフにすれば、改善されますが、使い勝手が落ちるので、こちらも痛し痒しです。
プッシュメールが欲しい!
HT-03Aには、プッシュメールのアカウントが付かないので、メールはGmailを使います。Gmailへのアクセスは、内蔵のGmailクライアントを使い、バックグラウンドで定期的に同期処理を行います。Gmailにメールが到着すると、長くても数分でHT-03Aに新着メールが通知されるので、プッシュメールの代用として利用可能です。
しかし、注意が必要です。
Gmailクライアントは、マルチカウントに対応していないので、たとえば、プライベートでGmailを使っていて、ビジネスにも使う場合は、公私のメールが混在することを我慢するか、Gmailでビジネスの相手にはラベル付けするなどの工夫が必要になります。日用品化したケータイで、我慢や工夫を強いられるのでは、勘弁してほしい話ですし、こんな状況が続くのでは、広く受け入れられないので、NTTドコモには、iモードメールの対応を望みます。
プッシュメールはダメだけと、SMSはどうなんだろうか?と考えて、手持ちのiPhoneに送信してみたのですが、何故か上手く送受信できずその逆もダメでした。ドコモ同士であれば問題ないので、利用範囲が限定されます。
おさいふケータイが欲しい!
auが「単純なスマートフォンではなく、日本のユーザが喜んで使う端末」と銘打って、Andoridケータイの開発者を募集していたのをご存知の方も多いと思います。日本のユーザが喜んで使う端末とは、今のライフスタイルに溶け込むスマートフォン、と考えることができます。その中には、おさいふケータイへの対応も入るのではないでしょうか。
スマートフォンを使わない理由として「おさいふケータイが使えない」という声をよく聞きます。HT-03Aは、おさいふケータイやワンセグの類は対応していないので、同じことを当てはめることができると思います。逆に、おさいふケータイに対応すれば、少なくとも日本では、iPhoneを出し抜く理由になるはずです。
auが掲げた「単純なスマートフォンではなく、日本のユーザが喜んで使う端末」には、大きな期待をしていますが、ケータイと似たようなものでは、存在意義が薄れてしまうので、次世代のモバイルインターネットの技術と日本独自の技術を取り込んだ端末になれば、裾野は広がるのではないでしょうか。また、Androidは、オープンプラットホームなので、こうした成果をコミュニティに反映すれば、日本独自の技術が世界に浸透していくキッカケとなるかもしれませんし、日本のコンテンツプロバイダが世界にデビューする足がかりとなる可能性も考えられます。
現状は嗜好品か?
たとえ、Googleの冠があろうとも、まだまだマイナーな存在だと実感したのは、HT-03Aを購入したときのドコモショップの対応でした。私が第一号の購入者だったせいなのか、担当のオペレーターは、初期設定に手間取っており、見ていられなくて助け船を差し伸べた程です。iPhone 3Gも発売日に入手しましたが、少々躓きながらも初期設定を終えていました。こうした対応の違いを見せられると、販売の現場では、嗜好品としか見ていないのかもしれません。
現状のAndroid端末は、荒削りなところが多く、使いこなしにも工夫が必要ですが、何よりもオープンプラットフォームで、ユーザに自由が与えられている分、魅力も多いので、この連載で魅力をお伝えして行きたいと考えています。