待ちに待ったAndroid 1.6が登場
やきもきさせられましたが、HT-03AのAndroid 1.6へのアップデートが行われました。私は、アップデートを終え新しい環境を堪能しているところですが、お使いの皆さんはいかがでしょうか?
私がAndroid 1.6で、一番期待していたのがAndroid Marketのアップデートです。本連載でも、先行するApp Storeに対して、質素過ぎるAndroid Marketに何度か苦言を呈して来ましたが、Android 1.6でようやく世間並みになった印象です。
新装オープンしたAndroid Marketは、多くのユーザーに受け入れられるだろう、清々しい印象を受けるデザインに変更されています。また、カテゴリリストの中から、有償・無償のアプリが簡単に見分けられる工夫や詳細画面でアプリのスクリーンショットも確認できます。
ユーザは、自分の好みのアプリが探しやすくなり、開発者は、手塩にかけたアプリをより分かり易く、マーケットに公開できるようになったので、今回のアップデートは非常に有用です。欲を言うならば、325文字に制限さえているアプリの説明文を、1024文字くらいまで増やしてもらえると、嬉しいのですが、これは次回のアップデートに期待です。
さて、最近行われたドコモの決算発表で、代表取締役社長の山田隆持氏が「2009年度内にもオープンOS向けの流通基盤「ドコモ・マーケット(仮称)」を提供するとした。 」との発言がありました。ドコモが取り扱うスマートフォンは、Android, Windows Mobile, BlackBerryと3種類存在します。これの全てがドコモ・マーケットの対象となるのか、それともAndroidだけになるのか不明ですが、Androidの場合は、Android Marketが存在するので、それとの棲み分けるのか気になります。
Android 2.0が登場です!
HT-03AがようやくAndroid 1.6にアップデートされたと思えば、Android 2.0の登場のニュースです。Android 2.0搭載される端末は、まだ限られており、モトローラのDroidだけです。ソニーのXPERIA X10は、Android 1.6が搭載されているので、当面は搭載機種が限定されるのかもしれません。
そのAndroid 2.0で私が期待しているのは、無償のカーナビソフト「Google Maps Navigation (Beta) 」です。
詳しい機能紹介は、情報サイトに譲りますが、十八番のストリートビューので表示モードやスポットのレイヤー表示、音声認識を使った検索と、使えるイメージが持てる仕上がりです。スマートフォンのGPSだけの測位で、速度センサーなど外部センサーを併用していないので、クルマ据え付けのナビと比べると、測位精度は足下にも及ばないはずですが、そこは、無料とわりきることができます。
私は、マイカーにカーナビはなく、PNDも所有していません。カーナビが便利なのは理解できますが、積極的に使いたいと思わないためです。理由は、目に映る景色を頭で変換しながら使う必要のある3D地図や毎回同じパターンでしか案内しない音声ガイダンス、また、未だネットと距離を置いた造りなど、便利機能の集大成で、誰のための機能なのか疑問に感じることが多いからです。
たとえば、目に映る景色と違う3D地図は、流行のAR技術を使えば実際と画面の差異が少なくなり、頭で変換しながら地図を確認する必要がなくなるかもしれませんし、音声ガイダンスは、同じ道を通るたびに同じガイダンスを繰り返すのでなく、頻度や時間帯によってガイダンスを変更しても良いはずですし、行き帰りが同じルートであれば、帰りのガイダンスはポイントを絞ると言ったことも考えられます。
最近は、限定的ながらネットを活用するナビが増えました.しかし、ケータイでさえGoogleで検索できるのに、ナビでの検索は簡単にできません。いずれも、すでに実現している技術で、ナビ側には取り込み気配さえないので、自ら進化を止めてしまっているとしか思えません。
Google Maps Navigationがこの不満をすべて解消しているわけではありませんが、このアプリの登場は、そう遠くない将来に、我慢を強いられることなる使える、私的な振る舞いをするナビが登場することを期待させます。
PNDは居場所がなくなるかも
カーナビソフトを無償で提供するのは、Googleしかくり出せない反則技のようにも思いますが、これが普及すれば、PNDは極端な価格(たとえば、1万円以下)にならない限り、そう遠くない未来に、居場所が無くなるかもしれません。
多くは、PDAからスマートフォンへ移行したように、PNDからスマートフォンという流れが生まれるかもしれません。このカーナビアプリの登場は大きな意味を持っていると考えています。
現時点で、Google Maps Navigationが利用できるのは米国のみですが、いずれは我々の国でも使えるようになるはずです。新しい可能性を模索しないカーナビが提供しない体験や価値を、このカーナビアプリで提供されることを期待しています。