Googleケータイ、世に現る

第31回音楽プレイヤーとしてのHT-03Aその2)

The Missing Syncを試す

前回に続いて、音楽プレイヤーとしてのHT-03Aを考えてみます。

前回は、doubleTwistを試してみましたが、同期に不満が残りました。それではと言うことで、老舗の同期ソフト「The Missing Sync for Android」を購入して評価を行いました。The Missing Sync for Androidは、試用版が提供されていないので、気になっていた方の参考なればと思います。The Missing Syncは、mark/spaceの英語ページにしかなく、そこからしか購入できないので注意して下さい。また、サポートデバイスにHT-03Aがありませんが、筆者の環境では上手く動作しているのでお知らせしておきます。

無線で同期ができるが…

HT-03Aとの同期は、Wi-Fi, Bluetooth, USBのいずれかで行います。

Android 2.0 以上であれば、Bluetoothで同期が行えますが、無線で同期できるのはContactsだけで、音楽や写真の同期はUSBで行います。無線での同期が限定的なのは、サイズの大きなファイルの転送時間を考慮した仕様だと思いますが、たとえ時間がかかろうと、ワイヤレスで同期できるメリットは十分にあると思うので、将来のバージョンでサポートされることを期待します。

無線経由でContactsを同期する場合、クライアントアプリをインストールします。

Contactsを同期する場合は、専用ソフトをAndroidマーケットからダウンロードする。
Contactsを同期する場合は、専用ソフトをAndroidマーケットからダウンロードする。

クライアントアプリは、Androidマーケットから「missing」のキーワードで検索してダウンロードします。こうした類のソフトは、同期の設定やその手順が複雑で、途中で投げ出したくなるモノを多いのですが、The Missing Syncは、Bluetoothのペアリングのように、Macに表示されたパスキーをHT-03Aで入力してやるだけです。この設定は、画面に表示される指示従って進めるだけなので、戸惑うことなく進められます。

iTunesとの連携はいかに

The Missing Syncは、Contacts、Music、Photo、File等の同期が行えますが、今回のテーマは、音楽プレイヤーとしてのHT-03Aなので、Musicの部分、iTunesとの連携を見ていきます。

同期の前に、HT-03AをUSBストレージとしてマウントする必要があります。

手順はdoubeTwistと同じで、HT-03AにUSBケーブルを差し込むと、通知エリアにUSBアイコンが表示されるので、それを選択してマウント操作を行います。この操作、少々面倒だと感じる方も居るかと思います。MountUSBというAndroid用のアプリを使うと、アプリを実行すれば、マウント操作を行われるので、試してみて下さい。また、The Missing Syncの[Preference...]で、⁠Sync automatically when a device connects via USB]をチェックすると、HT-03AがUSBストレージとしてマウントされると同時に同期が始まります。これも便利な機能なので、設定しておくことをお勧めします。

The Missing Syncのメイン画面。8種類の同期が行える。
The Missing Syncのメイン画面。8種類の同期が行える。

起動画面の一覧に表示されている[Music]をダブルクリックすると、⁠Music Settings」が表示されます。この画面では、同期するプレイリストの選択や同期の詳細設定を行います。

Android OSは、音楽ファイルをmicroSDカードへ保存するので、それの空き容量をどれだけ維持しながら同期するか等、さすが同期ソフトと言うべき憎い機能を持っています。

音楽を同期する場合、同期したいプレイリストを選択するか[ミュージック]を選択します。

大容量のmicroSDを持っているのであれば[ミュージック]を選択して、すべてのライブラリを同期するのをお勧めします。この辺りは、iPhone+iTunesの組み合わせが持つ機能と同じなので、それを使っているユーザも不満なく使える仕上がりです。欲を言えば、iPhone+iTunesの組み合わせのように、ミュージックライブラリ全体を同期するか、選択したプレイリストを同期するか決めることができ、選択したプレイリストの場合は、現状のようなインタフェースで、好みのプレイリストが選択できれば使い勝手が良くなります。

The Missing SyncでiTunesのプレイリストを選択している様子。
The Missing SyncでiTunesのプレイリストを選択している様子。

筆者は、ポッドキャストを愛聴しているので、それとの同期も検証します。

ポッドキャストを同期する場合、少しだけ手間をかける必要がります。まずは、iTunesでポッドキャスト用のスマートプレイリストを作成します。条件は、画面イメージを参照して下さい。その後、The Missing Syncの[Music]の設定画面で、作成したスマートプレイリストをチェックを入れます。これで同期を実行すると、対象のポッドキャストがHT-03Aに転送されます。

ポッドキャストを同期する場合、スマートプレイリストの設定。
ポッドキャストを同期する場合、スマートプレイリストの設定。

ポッドキャストは同期できるようになりましたが、実際使ってみると気になる部分が出てきます。iPhone+iTunesの組み合わせでは、iPhoneで聴き終えたポッドキャストは、再生済みとなりiTunesへ同期されますが、HT-03A+The Missing Syncの組み合わせでは、聴いたポッドキャストが再生済みとしてマークされず、iTunesとも同期できません。これでは、HT-03Aでポッドキャストを聴いても、未再生のポッドキャストがiTunesに増えていくばかりなので、緊急時に使うことくらいしか使い道が考えられません。

次回はイヤフォンをご紹介します

今回は、The Missing Syncのご紹介だけになりましたが、次回は、HT-03A+Bluetoothイヤフォンの使い心地をご紹介します。

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