最終回はイヤフォンを考える
音楽プレイヤーとしてのHT-03A考えるの最終回です。今回は、Bluetoothのイヤフォンをご紹介します。
HT-03Aは、ステレオミニジャック端子がなく、イヤフォンを接続する場合は、付属のイヤフォンケーブルを介して、イヤフォンを接続する必要があります。ケーブル自体は、もう少しスマートにならなかったのだろうか?と愚痴を言いたくなるような代物で取回しが悪いので、HT-03Aで音楽を聴く場合は、Bluetoothのイヤフォンを必須になるのではないでしょうか。
筆者が所有しているBluetoothのイヤフォンは、以下の二つです。
- ソニー・エリクソン HBH-DS205
- PHILIPS Tapster SHB7110
の2つです。
それぞれ特徴があり、HBH-DS205の方は、ステレオのミニジャックが本体にあるので、お気に入りのイヤフォンが使えます。Tapsterは、Bluetoothの送受信機がイヤフォンと一体になった本体デザインとタッチを使った操作が特徴です。
HT-03Aとのペアリングは[設定]-[ワイヤレス設定]で[Bluetooth]にチェックをしてBluetoothを有効した後、[Bluetooth設定]をタップして[Bluetooth端末]からペアリングするイヤフォンをタップして接続します。初回のペアリングでは、パスキーを入力する必要がありますが、一度ペアリングをすれば、再度電源後も自動でペアリングを行ってくれるので、面倒なことはありません。
操作感はいかに?
HBH-DS205の場合、次の曲・前の曲へのスキップ操作、ボリュームの上げ下げ、再生・停止、いづれも支障なく操作が行えます。再生中は、音楽が途切れるようなこともないので、ストレスを感じることなく音楽を楽しめます。試しに、再生中にウェブをブラウズしたり、Twitterクライアントでタイムラインを読んでいても音楽が途切れるようなことはありません。再生中に他のアプリを操作すると、若干、動きが遅くなりますが、動きが止まるようなことはないので、筆者は許容範囲内でした。
HBH-DS205をハンズフリーフォンとしても使うと、実用に耐えないような問題があるので、合わせてご紹介しておきます。問題は、HBH-DS205で発生している現象で、HBH-DS205 MK2では問題ない可能性があるのでご了承下さい。
HBH-DS205で音楽を聴いている最中に電話がかかると、プッ・プッ・プッと着信を示すビープ音が割り込みイヤフォンから聞こえてきます。そこで、再生ボタンを押すと通話になり音楽は停止し、ハンズフリーフォンとして通話が行えます。ここまでは問題ないのですが、電話を切った後が問題で、通話終了後、音楽が再開すれば良いのですが停止のままです。ならばと、再生ボタンを押すのですが、HT-03A側では再生中となっているのですが、イヤフォンからは音楽が再生されません。ボリュームを上げ下げしても、停止した後、再生しても状況は変わりません。
であればと、HBH-DS205の電源をオフにして再度オン、HT-03AのBluetoothを一度オフして、再度オンにすれば、何もなかったように音楽を聴くことが出来ました。この現象が、筆者の環境だけなのか分かりませんが、HT-03AとHBH-DS205の組み合わせは、ワイヤレスイヤフォンとしては使えますが、ハンズフリーフォンまでの用途を考えると実用に耐えません。
Tapsterも、次の曲・前の曲へのスキップ操作、ボリュームの上げ下げ、再生・停止共に問題なく行え、再生中に音が途切れることはありません。これもストレスを感じることなく音楽を楽しめます。
ハンズフリーフォンとしてもストレスフリーで、再生中に着信すると独特の着信音がイヤフォンに流れ、右イヤフォンを軽くタップすると通話が行えます。通話が終わるとフェードインしながら、音声の再生が再開されます。Tapsterを使うと、HBH-DS205が上手く動作しないのは、何故なんだろうか?と思う程、当たり前のように使えます。欠点という欠点が見当たらないTapsterですが、人によってはカナル式のイヤフォンが唯一の欠点となるかもしれません。
HT-03Aは、音楽プレイヤーとして使えるのか?
最後に、HT-03Aが音楽プレイヤーとして使えるのか?筆者の印象をまとめます。
筆者は、以下の制約を設ければ、音楽プレイヤーとして何とか使えるレベルだと考えています。
- 音楽の同期は殆どせず、手動で転送する。
- ポッドキャストは聴かない。
- Bluetoothのイヤフォンを使用する。
iPhoneが何の制約を設けることなく音楽プレイヤーとして使えることを考えれば、HT-03Aはお粗末なもので、同じ土俵で比較するのが間違っているようにも思えます。
また、プレイヤーソフトのデキもiPhoneのそれと比較すると、音楽を楽しみたいと考えている人が作ったソフトではないのかと思わせる部分があります。
たとえば、再生画面、iPhoneはCDジャケットを上手く魅せる演出とデザインがされており、音楽以外の楽しみも与えてくれますが、HT-03Aのほうは、味気のない画面でもう少し何とかならなかったのか?と思わず、ボヤキが出るほどです。
最近発売されたXperiaは、ソニーが開発しているだけに、この辺りは力が入っているようなので、その仕上がりには期待が持てます。評価の機会があれば、先のイヤフォンとの組み合わせてとともに取り上げたいと思います。