3月24日、いよいよハワイへ向けて日本を出発する日がやってきました。忘れ物がないか再度確認。特にパソコンまわりはペンやACアダプタを忘れてしまうとそこで詰みになってしまうので、何度も何度も再確認。指先を切り落とした綿手袋やキーボードなど小物が欠けても大打撃です。これも確認確認。
昨年までは飛行機の乗り方もわからず、海外旅行というと「家族に全面お任せいたします。私どうせわかりませんから。」という案配でした。酷いときは目的地がアメリカだと思ってたらメキシコだったことすらありました。
でも去年一人でアメリカ本土の方をバイクに乗ってふらついてきたんですよ。そしたらなんというんですか、「旅慣れた」というんですか?ええ、旅慣れてしまった私にとってハワイはすでに単なる観光地。アミューズメントパーク。ちょっと毛色が違うだけの熱海!
英語が話せるとは言えませんが、この前だってなんとなく困らないで旅できたことだし、今回もきっとそう!
そんな風にうぬぼれながら乗り込んだJAL784便で私を待っていたのは、「家族5人のフライトで、自分だけがちょこんと別の席、そして隣は中国人の若い人」というシチュエーションでした。
ところであれね、今の飛行機って、エコノミーシートでもUSBの充電ポートなんて洒落たものがついてたりするんですね。
へーこれiPhone充電できるくらいの電力出してるのか、便利だなーこれ。軽量タイプのWindowsタブレットなら、バッテリ気にせず仕事できちゃうんだなあこれのおかげで…ぶつぶつ。
そんなことをキラキラ目を輝かせながら考えてた時ですよ。
件の中国人のお兄ちゃんがですね、シートバックに備え付けられてる液晶画面を、ずっとブラックアウトしたまんまぐいぐい押し続けてるのね。あー使い方わかんないのかな。それの操作部は肘掛けの中にあるんだよな。よしよしここはわたくしめの「通じそうで通じないちょっと通じるかもしれない英会話」術を駆使して教えてあげようじゃないか!
とか思って言ったわけですよ。「コントローラはそこにあるから、パワーボタン押せばいいよ」って。身を乗り出して。
身を乗り出してみたら、お兄さんの目の前にある画面がしっかりと映ってる。真っ黒だと思ってた液晶画面はただ単に視野角の関係でそうなってただけ。そして目の前には「なんで私そんなこと言われてるんだろう」という中国人さんの顔が。
もう平謝りですよ。
この中国人さんがまたいい人で、「でも親切にしてくれようとしたのはわかる」ってな顔をして「ありがとう」とか言ってくれるんすよ。もう、さらにこっちは平謝りですよ。
ってのをきっかけにして、その後ちょこちょこ話してたんですけどもね。
ぜんぜん、まったく、これっぽっちも、英語わかりませんでした! すみません全面的にカンチガイしておりました! やっべ、これやっばいレベルで通じませんでした!!!
そんなわけで今回のハワイ旅行は、アメリカの大地を踏むよりもずっと前に、英語圏への絶望感をみなぎらせてはじまったのでありました…。