アドビ初の本格的なUXデザインツール
UXデザイナーのみならず、
プロジェクト公開後、世界中から50万人がサブスクリプション登録
- ―――― Adobe XDを開発する理由はなんでしょうか?
タリン:昔に比べてデザイナーは、
Web、 タブレット、 そして異なるOSに異なる画面サイズの各種スマートフォンなど、 デザインしなくてはいけないスクリーンが増えた。しかも画面の見た目だけではなく、 それぞれのデバイスでボタンを押した時の動き、 スワイプした時の動きまで考えなくてはならない。デザインを作って、 プロトタイピングをし、 フィードバックをもらって、 そしてそれらを別々のツールで作り直していたら非常に時間がかかる。だから、 それらのワークフローを完結できるような全く新しくて、 そして速いツールを作りたかった。 アンドリュー:ひとつのツールの中で
「デザイン」 「プロトタイピング」 「シェア」 ができるものは今までアドビの製品群の中にはなかった。18ヶ月前にこの全く新しいツールのアイデアが生まれた。そしてアドビの中で4、 5人のチームを組んで、 開発、 リサーチからユーザービリティテストを行っていった。 - ―――― 昨年10月に開催されたAdobe MAXで
「Project Comet」 としてこのプロジェクトを公開してから今まで、 どのくらいの反響がありましたか? アンドリュー:反響はすごかったよ。世界中から50万人がProject Cometのサブスクリプションに登録してくれた。その中から5,000人にプレリリース版を提供し、
フィードバックを得ながら機能開発をしていった。 発表から約6ヶ月後、
2016年3月にAdobe XDとしてパブリックベータをリリースした時は (公開後1ヶ月弱の時点で) 世界中から14万5千人がダウンロードしてくれた。フィードバックもたくさんもらっていて、 すでに500もの機能要望が来ているよ。 - ―――― その中でも一番多い機能要望はなんですか?
アンドリュー:1番はやっぱりWindows版だね。想像以上に要望が多いから開発を頑張っているよ。Windows 10に対応する予定だ。他には、
グリッドと寸法の機能、 レイヤー機能、 CCライブラリとの連携、 プロトタイピング時のインタラクション機能 (スライドやトランジション、 オーバーレイなど) が要望としては多い。今のところこれらの要望には全部応えていく予定だ。 Adobe XDのプレビュー版は、
正式リリースまで機能を少しずつ追加して毎月アップデートしていく。4月にリリースされるバージョンではグリッド機能が追加されるよ。
4月の予定のプレビュー版ではグリッド機能が搭載、2~3か月後には日本語版も
ここで、
4月の更新時には、
また、
もちろん、
4月更新のプレビュー版がいつリリースされるかは、
アドビ社内の中で使われているUIキットも見せてもらった。
自社やクライアントのデザインガイドラインに基づいた各パーツのUIキットを用意すると便利そう。いずれCCライブラリと連携して、
レイヤー機能をどう実装するかは、
さらにDreamweaver的な、
- ―――― 今は英語版のみですが、
今後の言語展開の予定は? 日本語版は? アンドリュー:2~3か月後には日本語版のプレビュー版を出す予定だよ! リリース時の言語は、
英語、 ドイツ語、 フランス語、 日本語、 韓国語で予定している。 いつ正式リリースになるかは、
まだわからない。ユーザーのフィードバックを受けながら開発しているので、 これで正式に公開できるとなったタイミングで出すつもりだ。 タリン:今回来日したのも、
このAdobe XDが日本でも通用するかどうか、 リサーチ目的もある。日本におけるUXデザインのワークフローはどうなっているのか、 そして日本独自の機能開発が必要かどうかも知りたいと思っている。日本でもすでにプレビュー版を使ってくれている人がたくさんいたよ。あと日本は食べものが美味しいね。築地に行ったりラーメン食べにいったりしたよ (笑)
Adobe XDは、
Adobe XDのプレビュー版は以下よりダウンロードできる。