アックス、リアルタイムトレース対応のMDK-ARM 3.20の販売を開始

⁠株⁠アックスは、2008年5月9日、独Keil社(2005年11月に英ARM社が買収)のARM RealViewマイクロコントローラ開発キットの最新バージョン「MDK-ARM Ver3.20」の販売を開始した。併せて、Keil社は同開発キットが独SEGGER社製デバッガ「J-Link」とETM(Embedded Trace Macrocell)対応の「J-Trace」に対応したことを発表した。

MDK-ARM 3.20リアルタイムトレースのサポート

MDK-ARMは、Ver.3.15b以降のバージョンでARM Cortex-M3プロセッサベースのデバイス向けのリアルタイムトレースをサポートが可能となった。Cortex-M3のシリアルワイヤ(SW)デバッグモードに対応し、JTAGインターフェースの2ピンインターフェースへの変換などができるシリアルワイヤビューア(SWV)では、さらにピンが1本追加され、以下のような機能が提供された。

  • 割込み実行
  • 選択された変数のデータ読み込み/書き込み
  • イベントカウンタ
  • ユーザトレースデータに関するリアルタイムトレースの情報表示

統合開発環境(IDE)であるμVisionの複数の専用トレースウィンドウには、トレースコード、状態変化、デバッグメッセージが次のように表示される。

トレースコードウィンドウにトレース情報をリアルタイムに表示
トレースコードウィンドウにトレース情報をリアルタイムに表示

これらの機能はすべて標準のRealView MDKとJTAG-ICEのULINK2とULINK-MEを使用して利用できるため、ソフトウェアまたはハードウェアツールを別途追加する必要がなくなる。

SEGGER J-Link、SEGGER J-Traceのサポート

SEGGER J-Linkは、ARM 7、ARM 9、Cortec-M3ベースのデバイスをサポートし、最大JTAG速度12MHzのJTAG-USBアダプタで、各種複数ベンダのスタータキットに同梱され、SAM-ICE(米Atmel社製)およびmIDAS-Link(米Analog Devices社製)と同じ機能を持つ。J-Linkを直接サポートすることにより、ほかのツール製品およびスタータキットと比べ、独自で高度なRealView MDKの機能を活用できる。

また、SEGGER J-TraceはARM 7およびARM 9の全デバイスに対してリアルタイムトレースおよびJTAGデバッグを実行するETM(Embedded Trace Macrocell)に対応した内蔵した一体型ユニット。J-Traceからのトレース情報は、Keil社の統合開発環境(IDE)のμVisionデバッグおよび分析ツールとシームレスに接続され、インジケータウィンドウに表示される。

J-Trace
J-Trace
⁠株⁠アックス
URLhttp://www.axe-inc.co.jp/
アーム⁠株⁠
URLhttp://www.jp.arm.com/
Keil社
URLhttp://www.keil.com/

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