(株)翔泳社は、NPO法人組込みソフトウェア管理者・技術者育成研究会(以下、SESSAME)による教育プログラムのための飛行船シミュレータキット『マジカルスプーンシミュレータキット』の委託販売を5月14日より開始した。
マジカルスプーンとは
マジカルスプーンとは、情報処理における符号化/復号化を体験的に学習させる教育プログラムである。スプーンを叩くという身近な現象と組込システムとを組み合わせ、コンピュータによる情報処理と仕組みを、情報システムの開発者の視点から学ぶ機会を提供している。
マジカルスプーンでは、金属製のスプーンという高剛性な物体同士が弾性衝突することで発生する数十KHzの超音波を利用して、飛行船の運行制御を行う。スプーンを叩く回数やタイミングによる符号体系を学習者自身に設計させる。これがコードセットとして飛行船に随時組み込まれ、飛行船を制御する際の指令になる。さらに、飛行経路に応じて、飛行船を意図通りに動かすための符号列、つまり飛行船に対する指令系列も学習者に考えさせる。自ら設計した符号体系を用いて飛行船を制御し、その航行結果を評価する。
実際の学習は、指令と符号原理の学習、フライトシミュレータによる操船習熟、実機飛行の3段階からなっている。
(組込みZine連載記事「マジカルスプーンと教育」より抜粋加筆)
マジカルスプーンシミュレータキットとは
マジカルスプーンシミュレータキットは、上記の教育プログラムの「シミュレータによる操船習熟」までを行うものである。キットには、以下のものが含まれる。
- 超音波スプーン指令の受信とフライトシミュレータへの送信とを担当する電子基板(MagicalBOX2-sim)
- USBケーブル
飛行船を制御するためのコードセット登録とフライトシミュレーションを実行するためのフライトシミュレータは、SEshop.comからダウンロードできる。
金属スプーンとマジカルスプーンシミュレータキットを使えば、自らがデザインした情報科学の呪文で仮想の飛行船を飛ばすことができる。また、より高度な学習を目指す方のために、CプログラムによってMagicalBOX2-simの仕組みを自由自在に書き換える環境もダウンロードでき、応用的な学習を行うことも可能。
商品の仕様
- 組込みZine
- URL:http://kumikomizine.jp/