インターウォーブン・ジャパン(株)は、Interwoven TeamSiteを中心にさまざまなWebソリューションを提供している。今回、2008年8月18日に発表された新機能のインターウォーブン「ターゲティング」について、同社代表取締役 熊代 悟氏に、「ターゲティング」の新機能や狙いとともにインターウォーブンとしての取り組みについて伺ったので、その模様をお届けする。
インターウォーブンとしての取り組み
インターウォーブンは、1995年の設立当時からWebコンテンツ管理ソリューションを提供しており、現在に至るまで、Web CMSの開発・販売に特化した展開をしている。
「現在、さまざまなCMS製品がある中、私たちインターウォーブンは、Webに特化した製品を開発してきました。これは、文書管理をきっかけとしたコンテンツ管理製品とはまったく異なり、TeamSiteをはじめ、Webを活用するために最適な製品となっているのが特徴です」(熊代氏)。
熊代氏はさらに、CMSは元々管理ツールという位置付けだったものが、ここ2、3年でWebマーケティングツールの位置付けになってきた点を取り上げ、「CMSを使うことで、顧客層に対して統一したブランディングを実現することはできますが、一方ですべての訪問者に対して同じデザイン、同じイメージでは離脱率も高くなってしまいます。これはマーケティング的な観点から見て大きな機会損失であり、今では、Webサイト上に、訪問者に適したコンテンツを表示して、さらなる顧客とのエンゲージメントを高める目的が求められるようになりました」と述べた。
そして、それを実現するためにリリースされたのが、今回紹介するターゲティングソリューションである。
Targeting日本語版登場
インターウォーブンは、昨年に米国において「ターゲティング」をすでにリリースしている。当初の機能は、プロファイル(登録されたユーザ情報)によるターゲティングのみであったが、今回、日本語版のリリースに合わせて、プロファイル情報のない初めてのサイト訪問者に対しても「参照URLおよびキーワード」「ページ遷移」「ブラウザおよびOS」「GeoIP(訪問者の地域)」などによるターゲティングルールの適用が可能となった。
「とくにECサイトなどを見た場合、Webの利用率の向上は顕著です。このとき、サイト運営側は、ユーザの年齢や性別、住所、購入履歴などさまざまな属性を集めることができます。これをうまく活用し、ユーザにとって最適なコンテンツを提供することが大切になります。その際、ユーザ自身のサイト訪問の目的を配慮することが求められます。たとえば、旅行サイトを考えた場合、これから予約をするのか、あるいはすでに予約をしている状態なのかを判別したうえで、旅行ツアー情報を配信したり、旅先でのオプションや観光情報を配信するといった選択が必要になるのです。こうしたユーザに向けたターゲティング、すなわちWeb上での“おもてなし”を実現できるのが、今回リリースした当社の「ターゲティング」になります。
ターゲティングを実現することで、サイトのコンバージョンは大幅に向上することが期待でき、ワンストップで包括的なWebマーケティングが実現できるのです」(熊代氏)。
インターウォーブンが目指すオンラインマーケティングの最適化
最後に、熊代氏よりインターウォーブンとしてのこれからの取り組みについて伺った。
「先ほども述べたとおり、CMSは管理ツールとしての機能からスタートし、さらにページ生成ツールとして活用されていました。そして、今ではWebマーケティングを担うツールとして期待されています。現在、弊社ではTeamSiteを中心に、OpenDeployやMediaBin、LiveSiteなどの従来の製品に加えて、今回リリースする「ターゲティング」、というように、技術的に複雑になってきているWebマーケティングサイクル全体を弊社のソリューションで進めていくことができるようになりました。
今後ユーザの皆さんは、Webサイト構築・運用に関して、コンテンツ情報資産の基盤構築、更新作業の効率化、サイトの活性化と3つのステップで検討することができるようになります。私たちはこれからもユーザの皆さんに対して、オンラインマーケティングを最適化できるソリューションを提供し、サポートし続けていきたいと考えています」。
- インターウォーブン・ジャパン(株)
- URL:http://www.interwoven.co.jp/