株式会社ミクシィは2008年11月27日、同社が提供するSNS「mixi」でのオープン化戦略について発表した。今回、2008年8月20日に発表した「mixi Platform」の開放、さらに利用制限の緩和などが発表された。
mixi Platformの開放
mixiアプリ
まず、2008年12月11日より、mixi内にサービスアプリケーションを開発・提供できる「mixiアプリ」のパートナー向けβ版を提供する。これに伴い、同日からパートナーの募集を開始する。詳しくは同日に連絡先などを発表し、詳細を伝えていくとのこと。
mixi Connect
さらに、2009年春からは、mixi以外のアプリケーションや端末から、mixiのデータを活用して新規サービス、付加サービスの提供を可能にする「mixi Connect」を公開する予定と発表した。こちらのパートナー向けの発表会は2009年1月に予定されている。
なお、2008年11月28日正式サービスインする「ミクシィ年賀状」は、このmixi Connectを利用した最初のサービスとなっている。
この他、パートナーを資金面で支援するファンドの設立準備が進められていることも発表された。
mixi利用制限の緩和
年齢制限の引き下げ
従来mixiでは、利用者の年齢制限を18歳以上としていたが、2008年12月10日より、15~17歳のユーザも利用できるように制限が緩和される。本件について、ミクシィ代表取締役社長 笠原健治氏は「これまで以上に、家族や友人間でのコミュニケーションの場としてmixiを活用していただきたいことを目的に、使用制限年齢を引き下げました」と述べ、これまで以上に「コミュニケーションプラットフォーム」を意識した展開を目指していくことがうかがえた。
一方で、懸念されるサービスのサポートやユーザ間のトラブルへの対応については、
- ユーザサポートについて現状の100名から200名体制に強化していく
- コミュニティや友人検索など、青少年ユーザの一部機能の利用制限を行う
- セキュリティシステムの増強
- 新規登録時の生年月日登録必須化
というように、健全性を確保することを継続していく。
登録制の導入
さらに、2009年春からは、既存ユーザからの招待状がなくてもmixiを利用できるような登録制を導入する。
これまで招待制のみを採用していた理由として「招待されることにより、新規ユーザの方に安心感、入りやすさというのを伝えたく、招待性にしていました。これからはその安心感などは担保しながら、これまで以上にコミュニケーションの活性ができることを目指します。また、登録制にすることにより、招待という垣根が高かったmixiの利用のハードルを下げることで、ユーザ増加を目指していきたいです。
また、今まで以上にソーシャルグラフ支援機能を強化することで、招待制のメリットを維持していきます」と笠原氏はコメントした。
より多くの人が使える「コミュニケーションのインフラとして」
今回の発表のまとめとして、笠原氏は「これまでmixiが目指してきたコミュニケーションインフラに関して、今回の発表によりさらなるサービス、利用シーンの多様化を目指したいです」と述べ、mixi上の新しいコミュニケーション展開を強調していた。
- 株式会社ミクシィ
- http://mixi.co.jp/