smart.fm誕生―語学からすべての知識を日本から世界へ、iKnow!がさらに大きく展開

3月5日、語学学習SNSとして43万人のユーザを獲得するセレゴ・ジャパン⁠株⁠のWebサービス「iKnow!」が、smart.fmとして生まれ変わった。今回の発表は、無料語学学習ツールとして誕生したiKnow!が、語学を越えた知識の習得、さらに今まで以上にグローバル展開を目指して行われたもの。

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Intelligent People/Intelligent Technology、ストリーミング

まず、これまでのiKnow!のマイルストーンが紹介された後、今回のサービス名称変更が発表された。米国Cerego社CEOのエリック・ヤング氏は、サービス名の変更について次のように説明した。

「これまで日本における語学学習サービスとして、43万人ものユーザを獲得できました。しかし、私たちの目標は日本市場内での語学をターゲットにしていくことがゴールではありません。人類の学習をサポートする、そのプラットフォーム作りを目指しています。今回のサービス名称の変更は、それを進めることを目的としています。

学習という行為には⁠Intelligent People⁠⁠Intelligent Technology⁠という2つの考え方が必要です。そして、最近のインターネットを見てもわかるようにストリーミングされるコンテンツの価値が高まっています。そこで、⁠Intelligent People/Intelligent Technology⁠⁠ストリーミング⁠を表現する言葉として、⁠smart⁠⁠、さらにラジオの感覚をイメージさせるfmという言葉をつなげて⁠smart.fm⁠という名称にしました⁠⁠。

サービス名称変更を発表するエリック・ヤング氏(右)とアンドリュー・スミス・ルイス氏(左)
サービス名称変更を発表するエリック・ヤング氏(右)とアンドリュー・スミス・ルイス氏(左)

あらゆる情報を知識へ、世界の誰もが使えるサービスに

具体的な方向性として「まず、語学を含めたあらゆる情報を知識にするためのプラットフォーム作りを目指し、さらに、日本からアメリカ、さらに他の国々のユーザに使用してもらえるサービスにしていきます」と、セレゴ・ジャパン(株⁠⁠ 代表取締役社長アンドリュー・スミス・ルイス氏は述べた。

ちなみに、昨日までのiKnow!ユーザの43万人属性は93%が日本人で、うち男性が45%、女性が55%で、地域別に見ると半数以上が関東地方に含まれていたとのこと。この数字についてヤング氏は「今年の終わりまでに400~500万ユーザの獲得、日本とアメリカで80%ぐらいの数字に持っていきたいです。そして、その中の日本のユーザの割合が少なくなるように、他地域への展開を目指します」と語った。

最大の特徴はイメージ・ラーニング

smart.fmになってからの新機能の中でも、とくに特徴的なのが「イメージ・ラーニング」と呼ばれるコンテンツ。これは、たとえば歴史上の人物や植物の名前、また、数式といったものを、ビジュアルの要素で取り込み学習していくもの。これまでの語学と異なり、見た目で情報を取得できる素材までを取り込んでいける。

たとえば、道路標識の学習(左)のようなものが行えたり、BrainSpeed上で暗算の学習(右)が行えるようになる。
たとえば、道路標識の学習(左)のようなものが行えたり、BrainSpeed上で暗算の学習(右)が行えるようになる。 たとえば、道路標識の学習(左)のようなものが行えたり、BrainSpeed上で暗算の学習(右)が行えるようになる。

さらに、ヤング氏は「他にも音も要素の1つとして採り入れられます。たとえば、⁠アヴェ・マリア』1つをとっても、その作曲家がモーツアルトなのかバッハなのか、教養的な情報をも学習できるプラットフォームになるのです」と、smart.fmが持つ可能性を紹介した。

メインのビジネスモデルはBtoC

気になるビジネスモデルに関しては、従来どおりユーザを意識したtoCから広がるモデルを考えているとのこと。一番大きなものが広告収益になる。また、現在トライアルで行っている企業向けカスタマイズのようなBtoBモデルについては、現状積極的には進めていかない。

既存ユーザはそのままに、さらに利用シーンが広がる

ユーザの観点から見て、すでにiKnow!を利用しているユーザはとくに変更なく、そのまま使える。また、iKnow! APIを利用している外部アプリケーションに関しても、大幅な変更なく利用できる。

また、このサービス自体は、あくまでプラットフォームの提供であり、セレゴ・ジャパン側から積極的にコンテンツを作っていくことがないのも特徴である。ヤング氏は、まとめでも「smart.fmで人類の学習の場を提供することで、情報の活性化を目指しています。具体的な学習方法や何を学ぶかといったものは、ユーザ自身が選び、作り出せること、これがsmart.fmの最大の魅力です」とコメントした。

smart.fm
URL:http://smart.fm/

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